出版社内容情報
台湾統治を軌道に乗せ、日露戦争を勝利に導いた“窮境に勝機を識る”名将の実像を、防衛省防衛研究所、防衛大学校で児玉を講義した明治軍事史の専門家が、軍事学的視点と新史料「児玉源太郎関係文書」を初めて使用し描き出す。
日露戦争の作戦を指導した男の虚像と実像を暴く。新史料で通説を覆す決定版評伝!
「児玉源太郎関係文書」を使用した初の評伝!
・児玉は二〇三高地で何をやったのか?
・児玉の用兵思想とは?
・児玉は天才的戦術家だったのか?
・統帥権改革の真相は?
・児玉が台湾統治で用いた「油さし政治」とは?
二〇三高地攻略戦を指導し、日露戦争を勝利に導いた男・児玉源太郎。だが、児玉は戦争・作戦指導のみならず、軍事行政、軍制改革、軍隊教育、植民地統治でも成功を収めた。さらに、児玉には「平時の予言的改革者」としての側面もあった。これまでにも児玉の評伝は複数刊行されているが、近年になり公開された「児玉源太郎関係文書」を含む児玉関係史料を網羅的に収集することで、新たな事実が発見され通説を修正する必要が出てきた。本書は多面的才能を持つ児玉の生涯を、新史料を駆使し、軍事学・戦史的視点を中心に描いた、児玉評伝の決定版である。
内容説明
「児玉があともう少し長く生きていれば、日本の針路は変わっていた」台湾統治を軌道に乗せ、日露戦争を勝利に導いた“窮境に勝機を識る”名将の実像を、防衛省防衛研究所、防衛大学校で児玉を講義した明治軍事史の専門家が、軍事学的視点と新史料「児玉源太郎関係文書」を初めて使用し描き出す。通説を覆す決定版評伝!
目次
明治天皇の御沙汰書
第1部 萬里南を鎮めて快哉を叫ばん(四十二の二つ児;河東の精兵;憤涙、雨の如く滴る;児玉参謀は健在なるや;妖気地を捲き山河を蔽う ほか)
第2部 戦血山野を染めて総て荒涼中に在り(軍備充実と軍政刷新―軍制大改革;大鉈を揮って削るべし;名利は糞土の如し;初戦の結果は全局の成敗に関する;諸君の意見は国家の意見なり ほか)
児玉源太郎とは?―窮境に勝機を識る男
著者等紹介
長南政義[チョウナンマサヨシ]
戦史研究家。國學院大學法学部卒業。國學院大學法学研究科博士課程前期(法学修士)及び拓殖大学大学院国際協力学研究科安全保障学専攻(安全保障学修士)修了。國學院大學法学研究科博士課程後期単位取得退学。政策研究大学院大学COEオーラルヒストリー・プロジェクト・研究アシスタント、国会図書館調査及び立法考査局非常勤職員、靖國神社靖國偕行文庫などを経て現職。防衛省防衛研究所研究会講師(2017年)、防衛大学校部外講師(2018年)として児玉源太郎をテーマとした講義・講演を行なう。日露戦争陸戦史、特に乃木希典率いる第三軍の研究の第一人者として知られ、その著作は学界関係者から高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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