内容説明
“李垠”の生涯は、日韓の動乱の歴史の狭間で翻弄され、日本では侵略の歴史の暗部として、韓国では「親日派」として、歴史の闇に隠されてきた。本書は、日韓の比較研究を行なう在日コリアンの研究者である著者が、新資料や新事実をもとに、日韓の国境を超えた波瀾の生涯を、初めて明らかにしたものである。
目次
第1章 一九〇七年の暮れる頃(「ストライキ節」と自由廃業運動;朝鮮女性たちの「ストライキ」 ほか)
第2章 「留学生」李垠(李垠はいかにして「留学生」となりしか;下関―日本と大陸を結ぶ海の「玄関」 ほか)
第3章 王世子李垠(大韓国標準時と韓国皇室―本当に「小さな」抵抗;一九〇八年の日本、そして大韓帝国 ほか)
第4章 「昌徳若宮様」李垠―結びにかえて(学習院という学校と「武課」のある学校;母厳氏の死 ほか)
著者等紹介
李建志[リケンジ]
関西学院大学社会学部教授。専門は、比較文学比較文化・朝鮮文学朝鮮文化・表象社会論。1969年、東京都品川区生まれ。本籍は、韓国済州島。東京大学大学院総合文化研究科中退。韓国延世大学校大学院人文科学研究科国語国文学専攻中退。京都ノートルダム女子大学専任講師、県立広島女子大学(県立大学統合で県立広島大学)助教授・准教授を経て、現職。京都国際教会所属のプロテスタント信者でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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