ヒトラーの家―独裁者の私生活はいかに演出されたか

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ヒトラーの家―独裁者の私生活はいかに演出されたか

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  • サイズ A5判/ページ数 496p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784861827129
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0022

出版社内容情報

3つの家に隠された真実
総統(フューラー)は自らの私的空間さえも宣伝(プロパガンダ)の武器にした――。

第三帝国時代の膨大な史料をひもとき、邸宅の設計図から、インテリアや家具などの詳細、知られざる重要人物、当時の内外の報道に至るまで詳述。
ナチズムの恐るべき実態に新たな角度から迫る。
[図版多数収録]


「第三帝国時代にあれほど多くの注目を集めていたにもかかわらず、ヒトラーの家庭空間はこの時代の政治史および建築史にはめったに登場しない。ヒトラーの住居で行なわれた数々の外交会議についての記事を書いた人々は、その背景となる空間にはほとんど言及しなかった。ヒトラーが自分の家を、すぐれた指導者かつ教養ある人間としての自らのアイデンティティを演出する舞台セットとして、積極的に利用していたにもかかわらずだ。
〔……〕結局のところ、総統の家やそれを作り出した人々がこれまであまり注目を浴びてこなかったいちばんの理由は、学者たちが第三帝国のプロパガンダをあまりに当然のものとして受け入れてきたからなのかもしれない。そのプロパガンダとは要するに、ヒトラーの家庭空間は、政治やイデオロギーの世界の外にあるというものだ。筆者はしかしこれとは逆に、ヒトラーの家庭はきわめてイデオロギー的な空間であり、ナチ体制が生み出したヒトラーに関するプロパガンダのなかでも、とくに大きな成功を収めたものの中心に、明確に据えられていると考えている」(本書「序文」より)

序文 家が持つパワー
第I部
第1章 ヒトラー、家を構える――一九二八年、独身生活に訪れた転換期
第2章 首相の暮らし――古い邸宅、新しい体制
第3章 洗練されたインテリア―一九三五年、プリンツレゲンテン広場のアパートの改装
第4章 ヴァッヘンフェルト・ハウスからベルクホーフへ――帝国を代表する家庭
第5章 ゲルディ・トロースト――ヒトラーが選んだもうひとりの建築家
第II部
第6章 選挙政治と「私人ヒトラー」の発明
第7章 アルプスの誘惑――プロパガンダと「山の男」
第8章 ベルヒテスガーデンの名士――外国報道における神話の形成
第9章 戦争と英語圏メディアにおける私人ヒトラーの扱いの変化
第10章 地下室の秘密――爆撃、略奪、ヒトラーの家庭生活の再解釈
第11章 「アドルフはもうここには住んでいない」――騒動が絶えないヒトラーの家のその後
謝辞/訳者あとがき
図版クレジット/参考文献/原註/索引

デスピナ・ストラティガコス[デスピナストラティガコス]
著・文・その他

北村京子[キタムラキョウコ]
翻訳

内容説明

第三帝国時代の膨大な史料をひもとき、邸宅の設計図から、インテリアや家具などの詳細、知られざる重要人物、当時の内外の報道に至るまで詳述。ナチズムの恐るべき実態に新たな角度から迫る。

目次

第1部(ヒトラー、家を構える―一九二八年、独身生活に訪れた転換期;首相の暮らし―古い邸宅、新しい体制;洗練されたインテリア―一九三五年、プリンツレゲンテン広場のアパートの改装;ヴァッヘンフェルト・ハウスからベルクホーフへ―帝国を代表する家庭;ゲルディ・トロースト―ヒトラーが選んだもうひとりの建築家)
第2部(選挙政治と「私人ヒトラー」の発明;アルプスの誘惑―プロパガンダと「山の男」;ベルヒテスガーデンの名士―外国報道における神話の形成;戦争と英語圏メディアにおける私人ヒトラーの扱いの変化;地下室の秘密―爆撃、略奪、ヒトラーの家庭生活の再解釈 ほか)

著者等紹介

ストラティガコス,デスピナ[ストラティガコス,デスピナ] [Stratigakos,Despina]
ニューヨーク州立大学バッファロー校建築設計学部教授。専門は建築史。建築と権力の交差という問題に関心を持つ

北村京子[キタムラキョウコ]
ロンドン留学後、会社員を経て翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

42
シュペーアが終戦後転向したのに対して、パウル・トローストの妻ゲルダは終生ヒトラーびいきを通した。どうしてこうも、既婚にせよ未婚にせよ才能ある女性達がヒトラーに惹きつけられ、世間で騒がれていた彼の行状をも嘘だと信じてしまうのか。収容所は残し、ベルクホーフを残さない理由は何か。誰が残す残さないを決めるべきなのかはっきりとした“モノ”があった方が人々の記憶には残る。しかし残すことによって全ての人が同じ反応をするわけではない。そこが厄介だ。同じ敗戦国である日本はどんな選択をしているのか。 2019/09/23

くさてる

26
あの独裁者の自己宣伝と演出の手法を、かれの生活していた家や空間を通じて分析、解説した一冊。そんなことからどれだけのことが分かるのかな?と思ったけれど、想像以上に読みごたえがあり、面白かった。いまでも政治家の私生活とそこから想起されるイメージ戦略というのは重要だけど、それはこの時代から変わりなかったのだな。最終的に破壊されたヒトラーの住居が晒され、略奪され、やがては蒐集と崇拝の対象に移り変わるという最終章の内容がいちばんぞっとしたかも。2019/01/26

パトラッシュ

9
世界大戦を引き起こした20世紀で最も著名な人物が、どこで誰とどんな私生活を送ったのか。その男アドルフ・ヒトラーが愛した南ドイツの山荘ベルクホーフを中心に政治家ヒトラーがいかに演出されていったかを描き出す。小さな私的別荘が独裁者の館へと変貌するプロセスに助言した建築家未亡人の関りから、外交舞台や市民との接触を通して国民に総統像を印象付け、権力の装置として利用していく様子は政治の教材にもなる。だからこそ敗戦後、米兵は勝利の証として容赦なく略奪していったのだ。収載されている写真や図面は初見ばかりで理解に役立つ。2020/03/02

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