ポスト・モダンの左旋回 (増補新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784861826177
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

出版社内容情報



仲正昌樹[ナカマサマサキ]

内容説明

浅田彰や柄谷行人などの日本のポスト・モダンの行方、現象学と構造主義を介したマルクス主義とデリダやドゥルーズの関係、ベンヤミン流の唯物史観、ローティなどのプラグマティズムの可能性等、冷戦の終結と共に「マルクスがいなくなった」知の現場を俯瞰し時代を画した旧版に、新たにフーコーの闘争の意味、ドゥルーズのヒューム論、ネグリの“帝国”の意義、戦後左翼にとってのアメリカとトランプについてなど、新たな論考を付す。

目次

現代思想の閉塞状況(からの離脱に向けて)
マルクスと自然の「鏡」―現代思想から見た『経哲草稿』
マルクスの学位論文における「偶然」の問題―柄谷行人がやり残した課題
「世界を変革する」とは?―ブロッホ=デリダから見た「テーゼ」
「ミニマ・モラリア」における脱・所有化と愛
ドゥルーズ=ガタリと「資本主義」の運動
ポスト・モダンの「左」転回―デリダ、ローティ、そして柄谷行人(?)
ポスト・マルクス主義としてのプラグマティズム―ローティの「文化左翼」批判をめぐって
左翼にとっての開かれた「場」
『言葉と物』の唯物論
ドゥルーズのヒューム論の思想的意味
戦後左翼にとっての「アメリカ」
加藤典洋における「公共性」と「共同性」
『ミル・プラトー』から『“帝国”』へ―ネグリの権力論をめぐる思想史的背景

著者等紹介

仲正昌樹[ナカマサマサキ]
1963年広島生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学類教授。専門は、法哲学、政治思想史、ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

36
マルクス主義が退潮した冷戦崩壊後に、政治性から距離のあったはずのポスト・モダンが、かえって思想における左翼の地金が露わになったという状況を、著者は「左旋回」と呼んでいます。二項対立を批判したポスト・モダンから二項対立を前提とした心情左翼に退行した彼らは、「大きな物語」の失調の衝撃をもろに受けているのをみると、そもそもモダニズムだったではないかと勘ぐってみたくなります。彼らとは、『批評空間』と東大表象文化論です。仮に彼らがポスト・モダンだったとしたら、ローティの改良主義の立場が、ポスト・モダン的左翼のあるべ2019/06/30

ルンブマ

4
柄谷行人に対して「キミは誰とキス()をする?私()?それともあの子()?」と問うた我々だが、最終的には「心揺らすことば(大きな物語)より、無責任に抱いて」と言ってしまった。 そんな過去のトライアングラー構造を脱出するために必読の書である。 坂本真綾「トライアングラー」マクロスFオープニングテーマ https://youtu.be/1XmH0CHArxM 2019/07/08

代理

4
旧版を読んだのが、ほぼ10年前なのでほとんど初読に近い再読。トランプについての論考を期待したんだけど、そこはアッサリ。批評で我慢できずに、すぐ『実践』に飛びつく人々への批評。そして、廣松渉への当たりがキツイ。2017/07/09

鴨川

2
非常によかった。僕が最近ローティなどに関心を向ける中で思っていたことの上位互換を得られた感じがする。仲正昌樹先生に今後も注目していきたい。2018/02/04

ロウラ

0
1.2.3.9.13~15 読んだ。置いておきたい本2020/03/11

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