出版社内容情報
塩崎悠輝[シオザキユウキ]
内容説明
近代のイスラーム世界で、イスラームに基づく独自の国家を打ち立てようとする苦闘は、やがて各地で政治的な衝突を引き起こしていった。ムスリム諸国の中でも最も日本に距離が近く、多民族が共存し、経済成長の続くマレーシアも例外ではなかった。中東と東南アジアをつなぐイスラームのネットワークは、20世紀の東南アジアにも大きな影響を及ぼした。ファトワー(教義回答)をはじめとする豊富なイスラーム学の一次資料読解を通して、東南アジアでイスラーム法学がどのような発展を遂げ、政治に波及したのかを描いた画期的な研究。
目次
序章 なぜウラマーは国家と対峙するに至ったのか?
第1章 東南アジアにおけるイスラーム法解釈の発展とファトワー
第2章 中東と東南アジアをつないだウラマーのネットワーク
第3章 東南アジアにおける近代国家の成立とイスラーム法
第4章 ムスリム社会における公共圏の形成とファトワー
第5章 マレーシアのウラマーとファトワー管理制度
第6章 マレーシア・イスラーム党(PAS)と近代国家マレーシアの対峙
著者等紹介
塩崎悠輝[シオザキユウキ]
1977年、愛媛県生まれ。国際基督教大学を卒業後、マレーシア国際イスラーム大学で修士課程修了、同志社大学神学研究科博士後期課程修了。神学博士(Th.D.)。外務省在マレーシア日本国大使館専門調査員、マレーシア国際高等イスラーム研究所客員研究員、同志社大学特別任用助教を経て、現在、日本学術振興会特別研究員(PD)、同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)リサーチ・フェロー。東南アジアにおけるイスラーム法学の歴史、中東と東南アジアの交流についての研究を専門としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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