出版社内容情報
町の人びとから「アミダ様」と呼ばれる老人を主人公にした表題作ほか、全8篇収録。芥川賞候補作家の短篇小説集。
内容説明
命のメンテナンスに迷走する奇態な老人…「電線と老人」。かつての恋は思いもかけぬ成り行きに…「再会のゆくて」。不幸でも明るく生きる彼女の姿は何か変だ…「安川さんの教室」。短命の家系という呪縛から逃れた男の死生とは…「此岸のかれら」。昭和30年の異様な村で青年が見たものは…「村」。世間からずり落ちた若者と平安京の怪異…「異形の夏」など、奇妙なテイストで人間の不確かさを炙り出す珠玉の9篇。
著者等紹介
中原文夫[ナカハラフミオ]
昭和24年、広島県に生まれる。一橋大学卒業。平成6年、「不幸の探究」にて、第百十一回芥川賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ペルー
22
前半の短編はおもしろかった。感想は又後で(⌒‐⌒)…ということで。結末はなんかぼんやり、もったりしているけど、各作品の主人公が年配者が多くて、読みやすかったのかも。最後の作品は比較的長めで、平安時代の設定。この時代ってこんなに暴力的で荒れていたの?と思うほど、バイオレンス感があり(笑)、読むのに苦労した。妹から借りた本です。2016/06/30
ちゃかぱん
4
・今笑っている者や、目を輝かせている者たちも、息絶えた後は皆等しく瞼を閉じて唇を引き結び、凍りついた面立ちで、血の気の全くない肌を見せるはずだ。どんな人間にも自分の思い通りにはならない死に顔があねというのは、実に公平なことかもしれない。(本文より)2014/12/04
hideko
0
深淵な闇に静か引き込まれるようなお話が続いた。 全て人の心の闇か?2014/11/16
kazzak
0
いやー、感想の書きようがないです。なんだかなぁ・・・、というくらいですかねー。すべてにおいて中途半端な感じです。物語の最後をはっきり書かずに読み手に想像させたい、という意図なのかとも思うのですが、破たんしてるのでは。阿刀田さんの短編のようなゾッとする感じもないし、出るのは溜め息ばかりなり・・2014/10/31
富士松
0
朗読・YouTube2019/03/30
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