内容説明
宝永大地震・富士山大爆発、安政東南海地震、関東大震災、阪神大水害…。日本人は各時代時代の天災とどのように向き合い、どのように受け止め、どのように生きてきたか。「日本人と災害」を文学作品から読み解く初めての試み。日本人は災害をどう生きたか。
目次
50メートルの津波 吉村昭
村民を救った「生神様」 小泉八雲
投込寺の永井荷風「震災」碑
宮沢賢治の内心の祈り「雨ニモマケズ」
巨大地震を阻止した、かえるくんの「ぼく」と「非ぼく」―村上春樹
谷崎潤一郎『細雪』と阪神大水害、その報道管制
芸術は無用の贅沢品か、人生の底へ深い根を張っているか―菊池寛と芥川龍之介
外国で知った関東大震災 斎藤茂吉
田山花袋の『東京震災記』『百夜』
島崎藤村と関東大震災〔ほか〕
著者等紹介
小山鉄郎[コヤマテツロウ]
1949年、群馬県生まれ。一橋大学卒。73年、共同通信社入社。川崎、横浜支局、社会部を経て、84年から文化部で文芸欄、生活欄を担当。現在、同社編集委員兼論説委員。2013年、文芸記者として初めて日本記者クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
5
吉本隆明、司馬遼太郎、島崎藤村など、地震大国日本の災害について思いを馳せている。「実際の痛みへの恐怖よりも、その痛みが来ることへの恐怖の方が勝る。」との村上春樹の言葉は至言。2016/01/09
yyrn
1
5年目が近づいて、最近はこの手の本に自然と手が伸びる。昔から人間は大地震や大噴火、大津波などによる自然災害の惨状や復興の様子を克明に記録してきた。この本を読むとそれが良く分かる。それなのに、どうしてその後の人類はそれらの貴重な情報を生かし切れないのだろう?時には昔話や伝承などのカタチでも残され語り継がれてきたハズなのにどうして?と思わずにはいられない。結局、人間って目の前の痛さや恐怖が去れば、収益が見込める自然環境(土地)を我先に手に入れてやろうとする欲が勝ってしまう、救いがたい生き物なのではあるまいか。2016/02/22
takao
0
ふむ2025/03/16
396ay
0
GMT図書館。関東大震災をはじめとして日本の震災を広く扱う。すごく厚い本なので以下の章だけ読んだ。 「50メートルの津波 吉村昭」 「芸術は無用の贅沢品か、人生の底へ深い根を張っているかー菊池寛と芥川龍之介ー」 「津波に追いかけられた芥川賞作家」 2021/05/14
yu-cha
0
どうして読もうと思ったんだろう。(どうして予約してたんだろ?)どうしてこの3月に読むことになったんだろう。巡り合わせ。【大変】とは地震や噴火や津波や、それこそ空襲や。それこそ良寛様の時代から、日本人はかいくぐってきた災難をこんなにも書き伝えてきたんだ。。。。って。思い返すだけでしんどい行動だろうに。 小学生による、東日本大震災体験談文集もあるらしい。自分が教師だったとして、そんな誘導できるだろうか2018/03/14
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