内容説明
なぜ、“ユダヤ人”マルクスは、『資本論』を書かなければならなかったのか?この世に、宗教と金儲け主義がはびこる不思議。そして、私たちの社会にとっての本当の「公共性」、真の意味での「解放」、「自由」とは何か?この難問に立ち向かったのが青年マルクスであった。現代社会の根本問題―“レ・ミゼラブル”は救えず、貧富の格差がますます拡大する強欲資本主義の謎―を解く“鍵”と“答え”、それこそが、この“プロレタリアート”発見の1844年に出版された、この二論文にある。貴重な原文を掲載の上、マルクス研究の第一人者が、長年あたため、半生をかけての世界レベルでの研究を反映した新訳。
目次
資料 『独仏年誌』に掲載された「ユダヤ人問題に寄せて」「ヘーゲル法哲学批判‐序説」―一八四四年オリジナル版
第1編 「ユダヤ人問題に寄せて」、「ヘーゲル法哲学批判‐序説」のオリジナル版からの訳
第2編 解説編
第3編 資料編
第4編 研究編
著者等紹介
マルクス,カール・ハインリヒ[マルクス,カールハインリヒ] [Marx,Karl Heinrich]
1818年5月5日‐1883年3月14日。現在のドイツ、トリーアの地において、ユダヤ教ラビの家系に生まれる。経済学者、哲学者、ジャーナリストにして、革命家。19世紀から20世紀において、最も影響力があった思想家の一人
的場昭弘[マトバアキヒロ]
1952年宮崎県生まれ。マルクス学研究者。1984年慶應義塾大学経済学研究科博士課程修了。経済学博士。一橋大学社会科学古典資料センター助手、東京造形大学助教授を経て神奈川大学経済学部定員外教授。マルクス学の提唱者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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