内容説明
「新・世界七不思議」の一つペトラ遺跡の初の本格紹介!BC3~AD9世紀、ユダヤ王国に隣接し、砂漠に壮麗な神殿を残して消えた謎の文明。姿なき神から人格神の形成へ、インドとの交流、ギリシャ・ローマ文化の影響など歴史的・文化史的意義を解明する。図版69点収録。
目次
第1章 忘れられた文明への接近
第2章 羊飼い、王、十字架・民族の発展の段階
第3章 ナバテアの宗教とその変容
第4章 ナバテア芸術の言語
第5章 遊牧民から農民へ
第6章 ナバテア人とユダヤ人―対照的な隣人同士
第7章 ペトラ―祭司と王の都
第8章 シブタ―教会と貯水槽の都市
著者等紹介
持田鋼一郎[モチダコウイチロウ]
1942年、東京生まれ。1965年、早稲田大学政経学部卒業。出版社勤務を経て紀行・伝記作家。歌人。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koning
7
ぺトラ遺跡で知られるナバテア文明の概説と入門という感じの本。原著のドイツ語版を改訂した英語版からの翻訳。カラー写真が豊富で砂漠の中の遺跡の姿がとても美しい。作品社なのである種自費出版めいた雰囲気もあるけれど、原稿をカトリックの司祭とミルトスの人に見せて突っ込みをもらったらしく、実際そんな妙な訳語は見当たらない(アラマイ語という表現もカトリックの聖書学者の人が使ってるようなので、それにあわせたようだし)。で、このナバテアのことって確かに絶妙にスルーされまくってきた場所なんですよね。2012/11/03
belier
4
途中まで面白いと思って読んでいたが、どうも著者の独自すぎる解釈が多く紛れているような気がしてならなくなり、後半は斜め読み。パウロが3年間ナバテア人と過ごしたとか、彼らが初期キリスト教と密接な関係を持っていた如く書いているが、著者の推測だろう。訳者解説でキリスト教の最初の2世紀は不明な点が多いという専門家の言葉を引用している。その上で訳者は著者の推測を支持しているようだが、推測を断定的に書いており、この近辺の歴史に疎い者としては著者独自のストーリーを鵜呑みにしそうでまずいと思った。図版の写真は素晴らしい。2023/09/04
メルセ・ひすい
4
★5 古代キリスト教 今はヨルダン 古代地中海世界を習得する良書 著者によると属州礼讃!徹底的な平和主義。おなじローマの属州となった。ユダヤは二次にわたるローマ帝国への反乱・正義?によって亡国放浪の民となるが、ナバテアはローマ帝国に武力的に従属した。要するにローマになった。砂漠の民は水が命だー。水の提供を交渉の核にすえて生き延びた。ユダヤ王国に隣接し、砂漠に壮麗な神殿を残して消えた謎の文明。姿なき神から人格神の形成へ、インドとの交流、ギリシャ・ローマ文化の影響など歴史的・文化史的意義を解明する。ペトラ遺跡2012/12/24
中島直人
2
(図書館)読了2024/11/19
naoto
2
聞いたことあるようなないような、「ナバテア文明」。ぺトラ遺跡があるのがナバテア文明なんですね。あの、壁面?に建物を彫った遺跡は、どんな意味があるんだろう?中には部屋とかあるのかな?とかは、わかんないかったな。それはぺトラ遺跡の本を読んだほうがいいんだろうな。2016/09/22