内容説明
人文社会学の“知”の可能性は何処にあるのか?対象との相互関与的な関係のあり方の中で働きだす知=「臨床知」と歴史の中の隠された鉱脈を察知する能力=「徴候知」、そして学問の“現場”から、新しい知の胎動をあきらかにする。
目次
第1部 臨床/徴候の知から社会を読み解く(世界をリネームせよ!―名前のための“臨床的”闘争;恋愛・結婚の臨床学―現代日本社会の「恋愛のカタチ」;グローバルな政治空間の徴候診断―デモクラシーとコスモポリタニズムの葛藤;「できないこと」の科学―科学的知識に向かう臨床知の方法)
第2部 臨床/徴候の知から歴史を読み解く(歴史の徴候としての物質文化―考古学の立場から;江戸時代の明楽受容に見る「徴候知」)
第3部 臨床/徴候の知から文化を読み解く(ナサニエル・ホーソーンの「徴候小説」;徴候学と幻想文学―あるいはいかにして化け物を描くのか;徴候と予表―聖書に表れるタブーの女たちが紡ぐ運命の赤い糸)
第4部 シンポジウム「知の現場力とは何か」
著者等紹介
後藤正英[ゴトウマサヒデ]
1974年生まれ。現職:佐賀大学文化教育学部准教授(国際文化課程)/専攻:倫理学・宗教学
吉岡剛彦[ヨシオカタケヒコ]
1972年生まれ。現職:佐賀大学文化教育学部准教授(国際文化課程)/専攻:法哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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