内容説明
すべてはゴールドラッシュに沸くアラスカで始まった。酷寒の北極圏に暮らす一家を襲う恐怖と、それに立ち向かう少年の勇気を迫真の文体で描くYAサスペンス。カーネギー賞最終候補作・プリンツ賞オナーブック。
著者等紹介
セジウィック,マーカス[セジウィック,マーカス][Sedgwick,Marcus]
作家。1968年イギリス生まれ
小田原智美[オダワラトモミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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naonchi
1
金原瑞人さん選書の5作目。このシリーズは渋い作品が多いけれど、原題が「リボルバー」という本書もまた渋い。派手な展開が好きな人には少々退屈かも・・・物語が密室と雪原、邂逅に限られるので劇場の芝居にしたら面白そう。YAなのに地味、でもサスペンスらしいサスペンス。いかに決定的な選択に頼らず、最後に別の選択が出来るのか。日本が銃社会じゃなくて良かった。2012/03/01
にま
0
氷と雪で閉ざされた極限の環境で生きる家族。思いがけず亡くなった父親。そして父親を追ってきた荒くれ男。その男にひとりで向き合う少年。舞台設定はかなり緊迫感あふれるものです。派手なシーンがあるわけではなく前提的に地味ですが、息を潜めて一気に読んでしまうような作品です。上質なYAですが、そのままだと手に取られないかな~。うまくすすめないと、ね。2012/07/26
pasta
0
面白かったです~(^^)v 非常に好みでした。北極圏に住む家族。少しの油断で凍死してしまう環境で、父親が凍死してしまう。家族が町まで助けを呼びに行き、一人、父親の死体と部屋に残っていると、見知らぬ凶悪な男がやってきて、父親が奪った自分の金を返せと脅してくる。 回想と現在の緊迫した状況が交互に描かれる。そして、銃というテーマも生きていて、面白かったです。2012/04/18
Olga
0
時間を前後しながら、断片的な場面をつなぎあわせて、全体の絵が見えてくる。最後に、ああ、そうだったのか! と思う。2012/04/12
aoko
0
極北を舞台に、父を追ってきた男との息詰まるやりとり。父の口癖「死人にも口はある」が全編に響いている。2012/03/27