内容説明
『仕事!』『「よい戦争」』等でインタビューの名手と謳われたスタッズ・ターケルが、ローズヴェルト政権の中枢部から失業者、役者、犯罪者にいたるまでさまざまな階層・職業の人びと132人にも及ぶ声を赤裸に再現、あの“つらい時代=大恐慌時代”をなまなましく蘇らせる。
目次
ボーナス行進
歌
ハード・トラヴェリン
ビッグ・マネー
世代
神の祝福は子らに
労働者階級の少年ボニー
三大ストライキ
旧家の人びと
合唱団のメンバー〔ほか〕
著者等紹介
ターケル,スタッズ[ターケル,スタッズ][Terkel,Studs]
1912‐2008。ニューヨーク生まれ。9歳でシカゴ移住、以後シカゴを中心に活躍する。シカゴ大学ロー・スクールを卒業後、いくつもの職業を経て、ラジオのパーソナリティ、テレビのニュースキャスターとして活躍。さまざまな階層の人びとへのインタビューによって描かれるオーラル・ヒストリーは、多くの名著を生んだ。主な著書に『仕事!』『「よい戦争」』(ビュリッツァー賞)等
小林等[コバヤシヒトシ]
1959年、千葉県生まれ。翻訳家
高橋早苗[タカハシサナエ]
1960年、東京都生まれ。翻訳家
忠平美幸[タダヒラミユキ]
1962年、神奈川県出身
藤井留美[フジイルミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろただでござる
0
大変だったと必ず学校で学ぶけど、貧しい人々にはそれほど影響がなかったみたい。電話料金が払えなくて電話を止められた時に世界が終わったように感じた階層にはまさに大恐慌。2011/02/05
なおた
0
「本書は、一つの時代(タイム)にかんする本であるとともに、人の命を刈り取るという「時の翁(タイム)」にまつわる本でもあるから、何人かのために弔いの鐘が鳴った。遠い昔の英雄や勇者は、わたしが最後に会ったときは老人だった。矍鑠(かくしゃく)としている人もいれば、弱っている人もいた。そして何人かは亡くなっていた。」という、本書の覚書が印象的でした。2010年8月初版。作品社の1冊。今では「絶版」だという。インタビューによる書物、質的社会調査というもの、その片鱗を理解するのに役立った。2020/09/29