アメリカは歌う。―歌に秘められた、アメリカの謎

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861822759
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0022

内容説明

「九」という数字は、なぜ悲しみと不吉さをまとっているのか?アメリカ人は、なぜかくも多くの殺人をテーマとする歌を生み出したのか?黒人霊歌には、なぜ同じような歌詞が繰り返されているのか?ヒラリー・クリントンは、なぜ「私たタミー・ウィネットの歌に出てくるような女ではない」と言ったのか?歌詞に秘められた謎を読み解き、知られざるアメリカをあぶり出す。目からウロコのアメリカ史。

目次

第1章 ジョン・ヘンリーと悲しみのナンバー・ナイン(伝説的なヒーロー、ジョン・ヘンリー;ジョン・ヘンリーのハンマーは、なぜ九ポンドなのか? ほか)
第2章 アパラチア生まれのマーダー・バラッド(川の流れる場所で;克明な殺人の描写 ほか)
第3章 北行き列車に乗りたい―ニグロ・スピリチュアルに隠された暗号(「聖者の行進」の聖者とは誰のことか?;「漕げよマイケル」の舟はどこを目ざすのか? ほか)
第4章 ドアマットからの脱出―カントリーの中の女性たち(ヒラリー・クリントンの「スタンド・バイ・ユア・マン発言」;カントリー・アンド・ウエスタン・ミュージックの誕生 ほか)

著者等紹介

東理夫[ヒガシミチオ]
1941年生まれ。作家・ブルーグラス奏者。学生時代からのカントリー音楽ファンで、テネシー州名誉市民の称号を持つ。アメリカ文化への造詣が深く、ミステリから音楽・料理まで幅広い知識を生かして様々な分野で執筆を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Wataru Hoshii

5
7年ほど前に仕事でアメリカを車で旅して以来、ある種のアメリカ的なもの(アメリカーナ)に惹かれている。移民と奴隷とネイティヴたちが、大自然に向き合いながら作り出した歴史と文化。その独特な味わいが僕を魅了してやまない。この本もそのような関心の中で手にした。「アンソロジー・オブ・アメリカン・フォーク・ミュージック」をBGMにしながら読むと、とても楽しい。歴史についての新しい知識もあった。ただ、文章の論理は推測と飛躍が多くてちょっとついていけない。また、東部の地図が1枚でも入っていた方がありがたいと感じた。2010/05/12

midnightbluesky

4
ちあきなおみの“朝日楼”の歌の背景が見えてくるような内容。トム・ソーヤーの時代の真実が歌に反映されていることと、名もなき貧しき人々のすべてであることはどの国でも同じ。なるほどと思うとが多い内容。2012/09/30

タイコウチ

4
ブルース、フォーク、黒人霊歌、カントリーなどの歌詞に頻出するモチーフの謎解きを通じて、建国の時代から現在に至るアメリカ社会の成り立ちについて説き起こす。「マーダー・バラッド」(殺人事件物語歌)の背景について、ここまで詳しく解き明かした日本語文献はないのではないだろうか。部分的に印象論にかたよるところもないわけではないが、現代のロックを含めてアメリカ大衆音楽の歌詞における独自の伝統を理解する上でとても参考になる。具体的な歌詞が例証としてふんだんに引用されている点も素晴らしい。2010/05/18

owl&shepherd

3
日本の教科書には書かれないアメリカ史の「ある視点」。「アフリカ系」、「スコッチ・アイリッシュ」、「女性」という弱者も、トランプ大統領の支持層と非支持層に分かれるのだから、この国は奥が深い。2017/06/11

qoop

3
扇情的な副題だが、むしろ歌の背後にある希望、歴史、苦悩を読み解いた良書。マーダー・バラッドを育んだ土壌や、黒人霊歌の真実、女性を歌ったカントリーの変遷など、実に読み応えがあった。グッと来るエピソードも満載で、興味は尽きない。大好きな〈Swing Low,Sweet Chariot〉とか、今度聴いたら泣くかも...2010/03/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/338781
  • ご注意事項