内容説明
板門店という民族分断の境界線で出会った南と北の男女の、イデオロギーでは割り切れない人間性を描いた表題作をはじめ、故郷喪失、家族離散など、今なお朝鮮戦争の傷跡を抱えて生きる人間の姿を描き出す。現代韓国文学の代表的作品をオリジナル編集によってまとめ紹介。南と北ふたつの体制を生きた作家が、統一の希求を込め紡ぎ出した珠玉の小説集。
著者等紹介
李浩哲[イホチョル]
1932年、咸鏡南道元山(現在の北朝鮮)生まれ。小説家。大韓民国芸術院会員。ソウル在住。1955年、「脱郷」(離郷)で文壇デビュー。後に現代文学賞、東仁文学賞、大韓民国文学賞等を受賞
姜尚求[カンサング]
1934年、釜山生まれ。詩人、翻訳家。汎世界韓国芸術人会議(徐廷柱理事長)日本支会長。1958年〔現代文学〕に「鳥」、「遁走」、「抱擁」等の推薦を受けて詩壇デビュー。韓国の代表的詩人・作家の翻訳作品多数。釜山の東亜大学在学中に来日、現在、東京に在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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