内容説明
沖縄の映像は、誰のために、誰に敵対して存在しているのか。観光主義とオリエンタリズムのなかで、沖縄表象の可能性を問い直す。「日本」の解体に向かう、日本映画史研究の最前線。
目次
沖縄映画をいかに語るか
『八月十五夜の茶屋』論―米軍沖縄統治とクイア・ポリティクス
『ひめゆりの塔』―対立する二つの声の狭間で
生きてるうちが、野良犬―森崎東と沖縄人ディアスポラ
ボーダー映画としての沖縄映画―高嶺剛作品を中心に
裏返すこと、表返すこと―一九九九年以降の沖縄の表象
アチェの友人への手紙
地政学的想像力と暴力の審級―『海燕ジョーの奇跡』をめぐる累進する「南」
沖縄から世界を見る
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
明治学院大学教授。専攻は映画史・比較文化
大嶺沙和[オオミネサワ]
明治学院大学大学院芸術学科修士。UPLINK FACTORYに勤務。沖縄表象論を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gachi_folk
5
映画を通して沖縄の風土や歴史を観る。時代により様々な顔を見せるその地をフレームに映し込んでいく映画人たち。そもそもお気楽に映画を鑑賞する身としては大変参考になった。それにしても大嶺紗和は何故ここまで中江裕司を酷評するのだろか?劇場で観た「ホテル・ハイビスカス」面白かったけどなぁ。2020/12/27
天茶
1
★★2010/09/30
south-pow
1
若干、中江功監督に辛すぎるのでは。「癒しの島」的イメージの沖縄ブームを作るきっかけになったのは確かだろうから、標的にされるのは仕方ないのかもしれませんが2008/11/23