業火

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861820984
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

1981年6月「パリ人肉食事件」その後…。父は脳梗塞に倒れ、母は精神を病み、弟は心因性喘息に。自らの家族をも一瞬に崩壊させた後も止まぬ悪行の数々。事件後の家族の悲劇と己の宿業を虚飾なく描く衝撃の問題作。

目次

第1章 青空
第2章 胎児の夢
第3章 井戸
第4章 テレックス
第5章 咳
第6章 トライアングル
第7章 オーロラ
第8章 小春日和
第9章 母の遺言状

著者等紹介

佐川一政[サガワイッセイ]
1949年、神戸市生まれ。関西学院大学大学院修士課程英文学科修了。パリ・ソルボンヌ大学大学院修士課程比較文学科修了。1981年6月、同博士課程在学中に「パリ人肉食事件」を起こす。二年間、サンテ刑務所に収監され精神鑑定を受ける。事件当時、心神喪失状態にあった不起訴処分。一年半の間アンリ・コラン精神病院にて治療を受けた後、日本の精神病院に移送。一年半に渡り様々な検査を受けるが「精神病ではない」と診断されて退院。ベストセラーとなった『霧の中』(話の特集)をはじめ、『蜃気楼』(河出書房新社)など18冊の著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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gtn

24
「君にはまだまだ人に誇ることの出来ることが沢山ある…"純粋な心"、"弱きものを可愛がる心"…君が帰るまでは、否、一人前になるまでは、僕は絶対に死なぬ」とは著者の父の言葉。被害者の女性を「憎い。一政を不幸にして」と慟哭する母。両親の愛を一身に浴びて育った著者。だが、残酷な言い方だが、それが束縛になったのかも。そこから解放されたパリ留学中のほんの一時、リビドーが爆発した。はっきり伝わるのは、事件後現在に至るまで、著者も両親を愛しているということ。2022/12/11

ありす

2
あるイベントで、佐川さんは会場から上がった「唐沢俊一の唱える、佐川の父は事件後、一種のマゾヒズムの元に一政の為に奔走したとの説をどう思うか」という問いに、父を一語で表すことなど出来ない(そして唐沢某にその資格も無い)と激昂した。この本で描かれる佐川の父、そして家族との関係はマゾヒズムの一語でも、愛憎といった言葉でも表現しきれるものではない。そして、我々が垣間見る「人食いサガワ」も、佐川さん自身がそのレッテルを引き受けようと、その一語で表されるようなものではない。2010/02/20

さばお

1
あの事件を起こした著者の家族の事が語られている。事件のことは本書ではあまり語られていないので、著者に興味がある人向けかと思う。ずっと甘えてきた両親の死後、彼ら兄弟はどうしているのだろう。。。2011/03/29

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