内容説明
朝鮮を代表するモダニズム文学者、李箱(イ・サン)。1930年代の植民地朝鮮・京城で活躍し、26歳の若さで帝都・東京で夭折した。現代韓国において最も愛されている作家の一人であるが、一方で「難解」「天才」「異常」とも評され、いまだにその作品は多くの謎に包まれている。本書は、その代表作をはじめ、これまで注目されてこなかった作品を掘り起こし、日本語で書かれた詩は当時の資料から収録した。李箱のほぼすべての短篇小説・随筆・日本語詩を網羅した、日本における初めての作品集である。
著者等紹介
李箱[イサン]
1910年、朝鮮・京城(ソウル)生まれ。本名は、金海卿(キム・ヘギョン)。朝鮮を代表するモダニスト作家。1930年、長篇小説『十二月十二日』で創作活動を開始。31年、日本語詩『異常ナ可逆反応』『鳥瞰図』『三次角設計図』を朝鮮総督府の機関誌『朝鮮と建築』に発表。33年から喫茶店を経営するかたわら創作活動を行なう。34年、文学サークル「九人会」に参加。同年、『朝鮮中央日報』にモダニズム詩を連載するが、読者からの抗議により連載中止。以後、詩・短篇小説・随筆を発表。36年10月、東京に行く。37年、「不逞鮮人」として日本警察に検挙され、思想犯の嫌疑を受けて2月12日から3月16日まで西神田警察署に拘禁される。持病である結核の悪化のために病保釈で釈放されるも、4月17日に死去。享年26歳7カ月
崔真碩[チェジンソク]
1973年、韓国ソウル生まれ。1998年、和光大学卒業。同年、韓国延世大学校大学院国語国文学科碩土課程入学。現在、東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゅー
Timothy
u17
毒モナカジャンボ
秋津