内容説明
水のイメージ、アジアの風、異国の男たち、女たち…。祈りのように、歌のように紡ぎだされる物語の数々。すばる文学賞受賞の気鋭による、初の短篇小説集。
著者等紹介
中上紀[ナカガミノリ]
小説家。1971年生まれ。99年「彼女のプレンカ」ですばる文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ただのわたし
3
世界中への旅の経験がちりばめられたような短編小説集。少し不思議な世界観と、どこかひんやりとした文体が心地よい一冊。「熊野物語」や「海の宮」で感じた感覚と似ていて、とろりと気持ちのいい冷ややかさが蔓延している。意味など考えず、ただその冷たさに身をまかせて読み進められた。2019/12/01
den55
1
2000年から2005年までに発表された短編12作の合冊。初期の短編、それもページ数にして2-5枚程度のごく短いもの(いずれもごく初期)にハッとするような美しいものがある。チラッと箱のふたを開けて「こんなのどう?」と見せられ、広く深い謎の世界を見せられて「はいおしまい!」とすぐ蓋をされたような感があり、続きを読みたい衝動に駆られる。「孤島の・・」「ニュピの・・」「夢案内人」の3作が特に光って見えた。2016/03/28
ひろ
1
短編集。舞台はほとんどが異国の地。作品は新しいものから古いものへと遡るようにまとめられているのだが、古い作品の方が好み。2012/04/05
meme kojikoji
0
アジアに行きたくなる一冊。そして夢か現実か。ノスタルジックな気分になります。お香でも焚いて読むとますます雰囲気出そうだなww2012/07/10
なかよし あいら
0
もう一度さらっと読んでみたい。2009/10/09