内容説明
称徳女帝の意向に反し、道鏡の皇位継承を阻んだ清麻呂。世上著名な「弓削道鏡事件」のほか大和川の治水、平安京の建設責任者としての側面に光を当て、その人と時代を斬新な視点で活写する郷土作家による書下ろし歴史小説。
著者等紹介
久井勲[ヒサイイサオ]
昭和27年大阪市生まれ。京都大学法学部卒業(法制史専攻)政府系金融機関のあと事業会社にて、アジア・米国向け投融資案件を中心に、法務、金融、市場調査、国内外の経営管理、企画立案等を経験
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感想・レビュー
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ちょび
3
偉人的な有名人ではなく(宇佐八幡宮神託で道鏡を退けた人としては知られているのでしょうけれど)、地方豪族出身の官人として、民衆の側にたち、洪水や疫病を抑えるための治水・土木工事に邁進する姿が描かれます。権力を得るための策略や陰謀が渦巻く皇室や高級貴族の在り方からではなく、庶民の視点から描かれた奈良時代の時代背景がよくわかり、改めて平城京から平安京へ都を移した意味を考えさせられました。清麻呂という人は清廉潔白な人物で、平安京への遷都の立役者の一人だったようです。2017/01/22
しそゆかりうめこ
2
チョコにおもちゃのお札が入っていたのを実家の母にあげたら10円札に書いてある人は誰なのと聞くのでネットで調べて初めて知った。2人で涙ぐみ、猪すごいね!足腰の神とも言われてるからお母さんお守りにするよ!と言うので気になって借りてみた。特に気になった猪の件は1行のみだったし著者は清麻呂のように清く正しく脚色しすぎないよう史実に忠実に書かれているようだった。情緒的なところがもうすこし欲しかった。最近建設業について学んでいるのでなんらかの運命を感じた。官僚の教科書にしたらどうか。2024/12/20
スズツキ
1
日本の三大聖人に挙げられる和気清麻呂のノンフィクション。やっぱり最高にCOOLだ。さすがです。2014/06/16
たかっち
1
官僚のみーなーさーん、清麻呂公の爪の垢煎じて飲めー!2012/11/04
matsu0310
0
☆☆2015/01/05