内容説明
明治十七年、東京専門学校講師であり翻訳家としても活躍中の逍遙は、根津の遊女花紫と出会う。三年越しの廓通いの後、二人は正式に結婚。以降世間の中傷等幾多の障害を一身に引き受けて、彼は終生彼女だけを愛し続ける。奇しき宿縁に結ばれた二人の秘話を初めて詳述する感動の評伝。
目次
序章 根津・大八幡楼
第1章 セン夫人の過去
第2章 出帆
第3章 青春
第4章 転機
第5章 セン婦人の哀しみ
第6章 情熱
第7章 悲劇
第8章 双柿舎
第9章 昇天
補遺 幽界からのセン夫人の語り
著者等紹介
矢田山聖子[ヤタヤマセイコ]
1941年茨城県日立市生まれ。1966年慶應義塾大学卒業。編集者を経て作家を志す。「三田文学」会員「視点」同人。日本ペンクラブ会員
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