内容説明
長良川で過ごした弾けるような真夏の日々。驚嘆と興奮に満ちた少年世界に、ふと影を落とす大人たちの痴情と情交。おおどかな岐阜弁を駆使して輝ける時代を描く選考委員絶賛の少年小説。第三回小島信夫文学賞受賞作。
著者等紹介
松田悠八[マツダユウハチ]
1940年、岐阜市生まれ。早稲田大学文学部演劇科卒業。出版社勤務を経て、現在フリーライター・編集者。東京都世田谷区在住
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感想・レビュー
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ちゃんみー
45
長良川、金華山、岐阜公園、岐阜大仏、柳ヶ瀬そして鵜飼。主人公は著者そのものなんだろうと思う。今はもう走っていない路面電車のくだりがあったのでかなり前の作品です。東京へ出ていた少年の父が亡くなって地元岐阜へ戻ってきたところからお話は始まります。まずはこれほどまでに岐阜弁を駆使した小説を読んだことがない。地元民の私でも読みづらいと思うほどだ。だからこそ、この物語は生き生きと岐阜の少年の姿を描けているのでしょう。おそがい。やっとかめ。ジン。ダダクサ。づつない。じょうらかす。(皆さんわかりますか?)2015/05/15
しばわんこ
1
1950年、長良川での少年時代の物語。岐阜市の長良橋付近が物語の舞台で、柳ヶ瀬や岐阜駅などの地名もたくさん出てくる。登場人物はみんな岐阜弁。よく知っている地元岐阜市が舞台なので情景がイメージしやすく楽しんで読めた。2016/02/01
Miho Sato
0
戦後ののどかな田舎町に暮らす子供たちのひと夏の秘密。日本版スタンドバイミーなんだろうなって思った。2025/05/26
Daisuke Yagi
0
金華山周辺の人の息吹を感じることができる。近所の悪ガキたちが、鉄の意志で守る約束。「最後にこうやって、小説を終わらせるか」と思わせる素晴らしい構成。岐阜のイベントに行くのに読んだ一冊。我ながらナイスチョイスだと思いました。2025/03/19
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