Heart Beat―青春音楽小説アンソロジー

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861765780
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0093

内容説明

ビートルズも四人、ベンチャーズも四人。なら、アーゴノーツも四人でなくちゃならない。(「アルゴー号の勇者たち~短い叙事詩~」)。実質的には文化祭の打ち上げっていうより、50ccの解散パーティーになる(「シャンディは、おやすみを言わない」)。エレキギターのフレーズが聞こえてきた。吹奏楽部の新しいレパートリーだ(「peacemaker」)。おれはあんまり気乗りしないまま、生まれて初めてライブハウスってところに行った(「おれがはじめて生んだ、まっさらな音」)。指定されたとおりの場所を押さえて弾くと、ちゃんとブルースに聞こえるではないか(「フランソワ」)。そのとき僕は、自信過剰で感傷的な、チェロ専攻の高校二年生だった(「再会」)。

著者等紹介

芦原すなお[アシハラスナオ]
1949年香川県生まれ。早稲田大学文学部卒業。86年『スサノオ自伝』でデビュー。『青春デンデケデケデケ』で第27回文藝賞と第105回直木賞を受賞。60年代後半の香川・観音寺市でロックに目覚めた少年たちの姿を描いた同作は、映画化や舞台化、コミックス化されている青春小説のスタンダード

伊藤たかみ[イトウタカミ]
1971年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。95年『助手席にて、グルグル・ダンスを踊って』で第32回文藝賞を受賞しデビュー。2000年に『ミカ!』で第49回小学館児童出版文化賞を、2006年には『ぎぶそん』で第21回坪田譲治文学賞、『八月の路上に捨てる』で第135回芥川賞を受賞した

小路幸也[ショウジユキヤ]
1961年北海道生まれ。広告制作会社勤務を経て、2003年『空を見上げる古い歌を口ずさむPulp‐town fiction』で第29回講談社メフィスト賞を受賞しデビュー

楡井亜木子[ニレイアキコ]
1961年兵庫県生まれ。92年『チューリップの誕生日』で第16回すばる文学賞を受賞し、翌年三島由紀夫賞候補となる

花村萬月[ハナムラマンゲツ]
1955年東京都生まれ。中学卒業後、日本全国を放浪。さまざまな職業を経たのち、89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。98年には、『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞を受賞するとともに、大長編『王国記』の序にあたる『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nonたん

36
よかったよ~。でも、不味いことに『船に乗れ!』を読んでいないんだなぁ・・・再会はひとつの話として、よかったです。peacemakerが、実は目当てであった。小路さん良いですなぁやっぱり。これも実はポプラ社のWEBマガジンに続編?が載ってるのを読んでしまっていたが、別の話なんで良かったです。今回の収穫は楡井亜木子さんだな。好みの話でした。文庫になると本のタイトル変わるんですなぁ。ポリリズムとか言ってました。中身は変えないでおくれよ~~~2010/11/01

よむよむ

29
『船に乗れ!』のスピンオフ『再会』が読みたくて借りる。やっぱ伊藤くんは凄い。フランスって合ってるよね。サトルのチェロを蘇らせたのも伊藤君というわけだ。私もずっと眠らせたままのフルート、手入れしようかな。あとは楡井さんの作品が良かったです。→<ひとりごと>2011/02/12

takayo@灯せ松明の火

28
『船に乗れ!』の「その後」が読みたくて手に取った本。まずはお目当ての藤谷治さん「再会」を読む。あごのとがった神経質そうな男子が(あくまでも私のイメージ)大人になって、うんうん、そんな気持ちになるよね~と共感できたり、最後はしみじみしちゃったり、なんといっても伊藤くんがそのまま格好良くて嬉しい。そして、小路さんの「ピースマーカー」放送部って設定だけでテンション上がった!だって私の青春時代そのものですから。(作品は中学ですが、私は高校時代放送局♪)この本の感想はそっちのけで、脳内に個人的思い出が溢れだします。2011/09/25

ほたて

25
旅立ちを目前に控えた少年少女たちと音楽の青春小説。アンソロジーは目まぐるしくて苦手だけど、どれも好きな話で楽しかった。伊藤たかみさんの書く女の子は、どうしてそんなに?って思うくらい女の子だし、楡井亜木子さんの書く家ではだらしない格好を見せながらちゃんと背中で語ってる父と、男は親父を越えるべきだって思ってる息子は、かっこよすぎて惚れてしまいそう。花村萬月さんは初読みの作家さんで、どきどきの中に胸をじゅぅっと焦がすような切なさを感じました。2013/07/07

まど

22
『船に乗れ!』のその後が読みたくて手にとりました。手入れをされていなかったチェロや弓を弾けなくなっているサトルの姿に胸が熱くなった。1~3まで濃厚に楽しんだので、短編は物足りない。結婚相手のことやサトルや伊藤君の仕事や身の回りのことなどもっともっと読みたいと思った。2011/04/05

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