内容説明
6月のある雨の日、下校途中の神尾観鈴は、増水した小川の橋で溺れた小さな子供を発見する。泥水を飲みながら必死の思いで濁流から子供を助け出し、意を決して人工呼吸する。少年はなぜか白髪で目が赤かった。息を吹き返した少年は、「余計な事、するなよな」とひと言残して立ち去ってしまう。その後観鈴は少年と再会を果たすが、先日の言葉の意味を知りたい観鈴の気持ちなどまったく意に介せず、子供は観鈴と遊びたがり、すぐにふたりは友だちになる。時を同じくして、学校では山の神社に棲みついた白いイタチの話題で持ちきりになり…。「rainy tale」(0‐take)ほか、「Overture」(為我井徹)、「国崎往人改名計画」(関隼)、「最期の夢」(深川拓)、「そらへ」(野口七枝)の5編を収録。
著者等紹介
0‐take[ゼロテイク]
岡山県出身。一応大卒だが二留。2000年頃よりPCゲームの制作に参加。以降いくつかの作品でシナリオ作業を担当する。現在はフリーで活動中
為我井徹[タメガイトオル]
茨城県結城郡八千代町生まれ。二松大学文学部卒。現在は埼玉県草加市に在住し、小説や漫画原作など、文章執筆を中心に活動中
関隼[セキシュン]
1977年生まれ
深川拓[フカガワタク]
『本格推理5』収録の「鬼神たちの夜」でデビュー
野口七枝[ノグチナナエ]
メイルゲームのシナリオライターを経て、コンシューマゲームやムック本のライティングを担当
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