内容説明
「ウルジマラ」とは「泣くな」という韓国語である。朝鮮民族は悲しいとき辛いとき拳で大地を叩いて「哀号」と哭く。声を上げて泣くことが悲しみをやわらげる唯一の手段であることを長い歴史の間で身につけてきたのだ。差別の壁のなかで彷徨う在日コリアンは、これからも「アイゴー」と嘆き「ウルジマヨ」と慰め、唇を噛んで生きていくしかないのだ。在日の俳人姜が前作『身世打鈴』以来、十年ぶりに世に問う慟哭の十七音物語。
目次
第1章 寒暮の雨やどり
第2章 海に雪降る日は
著者等紹介
姜〓東[カンキドン]
1937年、高知県生まれ。横山白虹、加藤楸邨に師事。句集に『パンチョッパリ』『身世打鈴』『姜〓(き)東俳句集』『嘘』(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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