出版社内容情報
昭和20年の敗戦、占領に前後する1940年代の日本文学において、東北及び北日本がどのように表象されたのかを明らかにする。敗戦/占領に前後する時代、文学は東北/北日本をどのように描いたのか。
一九四〇年代、東北に疎開した文学者、新聞・雑誌などのローカルメディア、そして各地に展開された文化運動が、それぞれに照射した「地方」の姿を追う。
序 地方文学研究と近代日本における〈東北〉表象 森岡卓司
1章 島木健作の「地方」表象 山?義光
2章 戦時下のモダニズムと〈郷土〉ー雑誌『意匠』・沢渡恒における「東北」 仁平政人
3章 『文学報国』『月刊東北』における地方/東北表象の消長 高橋秀太郎
[コラム1] 金木文化会と太宰治 仁平政人
4章 提喩としての東北ー吉本隆明の宮沢賢治体験 森岡卓司
5章 〈脱卻〉の帰趨ー高村光太郎に於ける引き延ばされた疎開 佐藤伸宏
6章 更科源蔵と『至上律』における地方文化 野口哲也
[コラム2]石井桃子と「やま」の生活ー宮城県鶯沢での開墾の日々 河内聡子
7章 皇族の東北訪問とその表象ー宮城県公文書館所蔵史料にみるイメージの生成 茂木謙之介
8章 「北日本」という文化圏ー雑誌『北日本文化』をめぐって 大原佑治
あとがき 高橋秀太郎
高橋 秀太郎[タカハシ シュウタロウ]
著・文・その他
森岡 卓司[モリオカ タカシ]
編集
内容説明
敗戦/占領に前後する時代、文学は、東北/北日本をどのように描いたのか。―一九四〇年代、東北に疎開した文学者、新聞・雑誌などのローカルメディア、そして各地に展開された文化運動が、それぞれに照射した「地方」の姿を追う。
目次
序 地方文学研究と近代日本における“東北”表象
1章 島木健作の「地方」表象
2章 戦時下のモダニズムと“郷土”―雑誌『意匠』・沢渡恒における「東北」
3章 『文学報国』『月刊東北』における地方/東北表象の消長
4章 提喩としての東北―吉本隆明の宮沢賢治体験
5章 “脱卻”の帰趨―高村光太郎に於ける引き延ばされた疎開
6章 更科源蔵と『至上律』における地方文化
7章 皇族の東北訪問とその表象―宮城県公文書館所蔵史料にみるイメージの生成
8章 「北日本」という文化圏―雑誌『北日本文化』をめぐって