内容説明
本書は、ドイツ近代思想の根本特徴を従来とは異なった角度から追究している。初期ロマン主義者たちの思想的母体となったカントの哲学とフィヒテの哲学が思想革命の各段階として読み解かれ、両哲学の本質をもとに評価するかぎり、意外にもその思想革命は継承されずに終わったという実像が描き出される。
目次
第1章 コペルニクス革命と初期ロマン主義―カント・フィヒテ・ヘルダーリン(哲学のコペルニクス革命;知識学の体系的理論装置 ほか)
第2章 カント七〇年代初期の沈黙と思索(時間と空間の主観性と相対性;避けては通れない難問の克服 ほか)
第3章 第三原則の再検討と作用性の演繹(結果から原因に溯る知の働き;自らを客観視する自我の機能 ほか)
補論(物自体と超越論的対象(X)
相互主観性と根源的な自由 ほか)
著者等紹介
瀬戸一夫[セトカズオ]
1959年生まれ。1990年東京大学大学院理学系研究科科学史・科学基礎論博士課程単位取得退学。2002年山崎賞受賞。2004年日本フィヒテ協会賞受賞。現在、成蹊大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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