内容説明
「自治・自律」の思想、とりわけ「市民自治の思想」は、いかに形成され、論じられてきたのか。西洋2500年余の歴史のなかに自治のルーツをさぐる。
目次
第1章 市民自治の歴史的・思想的源流(自治の原理と自治・自律の多様性;市民と共同体・地域社会の自治;自治(アウトノミア)の古典的意義と法
ノモス(営為・規範・法)の源流よ意義
テスモス(法・掟)の源流と自手法・自治権)
第2章 古代ギリシア・ローマにおける市民自治の歴史と背景(古代ギリシアの法と自治・自律;古代ギリシア・ローマの宗教・法と自治;古代ギリシア市民の遵法精神と民会;古代ローマの民会と市民自治;古代ローマ帝国の都市システムと市民自治)
第3章 古代都市国家と市民自治の思想・哲学(ポリス(都市国家)の市民自治
ギリシア哲学の誕生とプラトンの政治思想
アリストテレスの政治思想と市民自治論
ヘレニズム時代の市民と思想)
第4章 中世市民自治の歴史と背景(中世ヨーロッパ社会の歴史と都市の自治;ゲルマン社会における自治の伝統;中世都市の自治と市民;コミューン運動と都市自治権;杜氏自治と都市法)
第5章 中世のキリスト教思想・政治哲学と自治論(キリスト教と統治・自治思想;聖アウグスティヌスと統治論・自治論;スコラ哲学とトマス・アクィナスの思想;中世から近世・近代自治思想への架橋)
著者等紹介
小滝敏之[オタキトシユキ]
千葉経済大学学長、千葉経済大学大学院経済学研究科教授、前東京大学大学院法学政治学研究科客員教授。1943年、東京都生まれ。1965年、東京大学法学部卒業後、自治省財政局・大蔵省主計局等勤務。山梨県総務部長・自治省交付税課長・兵庫県総務部長・自治省審議官・消防大学校長・自治体国際化協会ニューヨーク事務所(JLGC、NY)所長等を歴任。アメリカ行政学会(ASPA)・予算財務管理学会(ABFM)等会員。リトルロック市(アーカンソー州都)・リンカン市(ネブラスカ州都)・ハリスバーグ市(ペンシルヴェニア州都)名誉市民。司法試験合格(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。