内容説明
松平和泉守の三男、源三郎は平藩内藤家の多恵姫との縁組が決まり、婿入りまでの時間を素浪人笹井又四郎として、気侭に過ごす。ある日、深川芸者のお艶を救ったことから、多恵姫を廃し、平藩の実権を握ろうとする江戸家老達の陰謀を知った又四郎は、多恵姫を救うために旅立つ。第一部「鬼姫しぐれ」収録。
著者等紹介
山手樹一郎[ヤマテキイチロウ]
明治32‐昭和53年(1899‐1978年)。小説家。栃木県生まれ。昭和2年博文館に入社、「少年少女譚海」などの編集に従事する。8年『一年余日』を初めて山手樹一郎のペンネームで発表。14年作家として独立。15年『桃太郎侍』を「合同新聞」に連載、初の新聞連載で人気を確立し、明朗快活な作風で一時代を築いた。19年『崋山と長英』で第四回野間文芸奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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