内容説明
思索を深め続ける現代美術界の巨匠デイヴィッド・ホックニーが、美術批評家マーティン・ゲイフォードとの対談を通して、有史以来の視覚芸術「絵画(PICTURE)」に通底する「表現の本質」に迫る。
目次
画像、美術、そして歴史
画像と現実
徴をつける
影とごまかし
時間と空間を描く
ブルネレスキの鏡とアルベルティの窓
鏡と映像
ルネサンス:自然主義と理想主義
紙、絵具、複製される画像
舞台を描く、絵画を上演する
カラヴァッジョとカメラのような目付きの男たち
フェルメールとレンブラント:手、レンズ、そして心
「理性の時代」の真実と美
1839年以前と以後のカメラ
写真、真実、そして絵画
写真を使う絵画、使わない絵画
スナップショットと動く映像
映画とスチル写真
終わりのない画像の歴史
著者等紹介
ホックニー,デイヴィッド[ホックニー,デイヴィッド] [Hockney,David]
評論家から高い評価を受け、世界中で高い人気を誇る美術界の第一人者。これまで絵画、素描、舞台装飾、写真、版画などありとあらゆるメディアを駆使して作品を制作し、それぞれの領域を拡大してきた
ゲイフォード,マーティン[ゲイフォード,マーティン] [Gayford,Martin]
スペクテイター誌に美術評論を寄稿するかたわら、ゴッホ、コンスタブル、ミケランジェロを主題とする著書で高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ecriture
4
面白い。「線遠近法は時間を凍結する。しかし実際には、人は移動しながら風景と出会う。それでは、消失点と線遠近法を採用しない中国と日本の作品を観てみよう」などと、学校の美術の授業でも言ってくれたら楽しかったと思う。アーティストなので、作品がどれだけ持続するかという観点から話していることが多い。ジャクソン・ポロックのドリップペインティングに奥行きと空間性があるという話が妙に納得できた。2023/09/15
Accoco
2
21美2023/07/08
墨桃
2
ハードカバー版は長らく版元切れになっていたが、増補普及版としてソフトカバーで再版されてようやく読むことができた。美術史にかんしてはかなり雑把な知識しかなかったので得るものが多かった。そして著者二人の思索の拡がりが楽しい。2021/01/20
きゆり
1
なんとか読み終わったー。 「写真」ではなく「カメラ」は一般に思われているより昔から絵と密接な関係があったってのは面白かった。2023/11/26
その他
1
美術史的文脈というよりも、画像ないし画面作りがいかにして展開されてきたかを追う、いわば画面史といったような捉え方が面白い。 そもそも三次元を二次元に起こすという事自体が持つイリュージョンと、それによって浮き上がる歪みを写真や映像などの技術と共に切り広げていく話が、現役で描き続けるホックニーによって説得力をもって展開される。 読んで良かった一冊。2023/09/27
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