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内容説明
俄と附祭、若衆と陰間、稚児と女装、女形と理想の女性像、浮世絵に描かれた男性らしさ・女性らしさ…性の境界を自由に横断する「異性装」、その艶やかな世界を浮世絵に読み解く。
目次
第1章 風俗としての女装・男装
第2章 物語の中の女装・男装
第3章 歌舞伎の女形たち
第4章 歌舞伎の趣向に見る男女の入替
第5章 やつし絵・見立絵に見る男女の入替
著者等紹介
渡邉晃[ワタナベアキラ]
1976年東京都生。筑波大学大学院博士課程芸術学研究科修了。太田記念美術館主幹学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬見
13
太田記念美術館の安心感よ。やっぱり歌舞伎の演目と役者はある程度わかった方が良いなあと再確認。ちまちま勉強していこう。18世紀中頃の丸っこいフェイスラインも好きだな。鈴木春信は元々好きだったけど、鳥居清満も気になってきた。55の路考が可愛いくて……他の作品も探してみよう。60の役者がプライベートでデートしてる絵とか66の役者の花火見物の見立て絵とか、わかるよそういうの萌えるよね……とにこにこしてしまう。表紙の芳年の美人画がめちゃくちゃ可愛い。芳年の美人画は独特の上品な色気があって大好き。2019/03/19
冬見
10
大河ドラマ「べらぼう」で花魁の異性装が出てきたのを見て俄を思い出し、久しぶりにこの本をめくった。今回特に気に入ったのは7の歌川豊清「新吉原仁和歌 女作浪花湊 つるやのふ」。俄で女伊達を演じる芸者を描いたもの。たっぷりとした衣装をうずもれるようにして身に纏い、刀と尺八を携えてつんとすました表情で佇む姿がなんとも良い。市松模様の着物も目を引く。とにかく顔、表情が好き。裾の隙間から高下駄を履いた小さな足がちらりと覗いているのも良い。2025/01/21