内容説明
世界中の都市に張り巡らされている地下鉄には、アートギャラリーかと思うほど美しくインパクトのある地下鉄駅が多く存在している。ストックホルムの燃えるような赤の洞窟、ミュンヘンの幻想的な色彩の光に包まれる空間、宮殿のように優雅で豪華なモスクワなど、建築・アート・装飾の粋を凝らしたパブリックアートの華であり、美しく演出された魅惑の地下空間である世界の地下鉄駅36を厳選して紹介していく。
目次
1 ヨーロッパ(ソルナ・セントラム駅(スウェーデン/ストックホルム)
T‐セントラーレン駅(スウェーデン/ストックホルム)
クングストラッドゴーダン駅(スウェーデン/ストックホルム) ほか)
2 北・中央・南アメリカ(34丁目‐ハドソン・ヤード駅(アメリカ/ニューヨーク)
81丁目自然史博物館駅(アメリカ/ニューヨーク)
デュポンサークル駅(アメリカ/ワシントンD.C.) ほか)
3 アジア(バールジュマン駅(アラブ首長国連邦/ドバイ)
アストラムライン新白島駅(日本/広島)
美麗島駅(台湾/高雄) ほか)
著者等紹介
水野久美[ミズノクミ]
フリーライター。カルチャースクールの「世界遺産講座」の講師の他、日本文化チャンネル桜の番組「桜ワールドネットワーク世界は今…」キャスターを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネジ
36
★★★★☆ 世界における、装飾に特徴がある地下鉄駅の特集。地下鉄駅の役割はどこも大きく変わらないのに、装飾は古代の伝統を模したものから近未来的なものまで幅広く見られるのが興味深い。駅という構造物はダイナミックなアート作品の展示と相性がいいような気がした。一方で、日本の地下鉄駅の微妙な違いにも注目したいという気にさせた。2024/01/01
ネコタ
29
世界中の美しい地下鉄駅の写真集。駅自体が芸術作品になっていてその規模や作品に圧倒される。ロンドン・ベイカーストリート駅ではシャーロック・ホームズが迎えてくれる。ニューヨーク・自然史博物館駅は駅からもう博物館が始まっているみたい。トロント・ミュージアム駅では柱がオシリス神やパルテノン神殿の柱になっていて興味深い。日本からは広島・新白島駅がエントリー。2018/02/17
イノ
25
世界の美しい地下鉄駅を紹介している。スウェーデンの岩盤剥き出しの壁や天井を美しく塗装し、クロームな機械とマッチさせるセンスに目を奪われた。フランスやイタリア、スペインのアート仕様やロシアの荘厳な装飾も圧倒される。アジアは欧米に比べるとこじんまりとしているようで残念ら!2018/01/28
ふう
13
どの駅も非常に美しい。人工的なもの、自然を利用したものそれぞれが違った趣で本当素敵。国や都市の個性が現れていてそれも面白い。好みはハンブルクのハーフェンシティ大学駅、ロンドンのカナリー・ワーフ駅、モスクワのマヤコフスカヤ駅。2018/01/21
高宮朱雀
12
普通に駅というとそれなりの建物の構えや趣向を凝らした造りを感じられるものだけど、地下鉄の駅というと無機質なイメージがある。実際、味気なくないですか? でもこちらの本にある駅舎を見ていると、単純にお国柄を表す色調というだけでなく、そこに歴史やリアルタイムで直面している問題を織り込んでいたり、利用者に対して気遣いを見せる色調や装飾があったりと繊細さが随所に感じられる。いかに日本って国に余裕が無いか窺えるようで恥ずかしい。 タイルだけでなくガラスを使ったモザイク画が綺麗。日本の焼き物、もっと有効活用しないと。2018/09/25