内容説明
皇室はじめ、旧宮家・華族諸家等所蔵の初公開・重要文化財10点を含む優品350余点を一堂に。宮殿を彩る美術工芸品から、今日にも受け継がれる宮中晩餐会正装ドレス、ボンボニエール等、その様式のはじまりまで。
目次
明治宮廷の華―女性皇族の衣装の変遷と三笠宮妃殿下の昔語り(彬子女王)
明治の「文化力」―皇室の愛でた美術工芸品(小松大秀)
第1章 プロローグ 明治宮廷前史
第2章 明治宮廷の胎動―巡幸と若き天皇・皇后の事績
第3章 鹿鳴館の時代と明治宮殿
第4章 明治宮廷を彩る技と美
第5章 エピローグ 明治の終わりと大正の息吹き
感想・レビュー
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山猫
25
皇族華族の装束といえば絢爛豪華というイメージだが、実は良いものを手直ししながら長く着るという質実剛健ともいうべき伝統がある。(学習院の制服など、兄弟姉妹どころか、いとこまでのおさがりネットワークがあり、かつて金がなくて苦労した公家らしく、つましさ爆発だったらしい)ボンボニエールについては秩父宮妃の著作に詳しいが、どのデザインも精緻で洗練されている、驚嘆すべき第一級の「工芸品」である。 いい目の保養をさせてもらった。2019/07/12
ekoeko
3
明治維新から150年を迎えた平成30年を記念した展覧会企画本。明治天皇の書類整理箱が三越のシャツの空箱だったとかツィッター感覚で毎日和歌を詠んでいたとかいらなくなった書類の裏を自分で切って再利用したりちびた筆を使っていたと毎食大皿料理を少ししか食べず臣下に下げる「おすべり」制度とか驚いた。皇室家系図もお印やの婚姻先や旧姓がかいてありわかりやすかった。2019/02/18
松子
2
図書館で借りました。 明治時代の皇室文化を中心に服飾品、調度品をたくさんの写真で紹介。日本の職人技術のすごさが集約されている。 また、日本も昔ははっきりとした階級社会だったことがよくわかる。面白いなぁと思ったのは明治天皇の日常。お仕えする臣下を慮って判で押したような単調な生活を送っていた・・・高貴な方も大変だなぁ。2022/01/09
takakomama
2
明治になって、天皇が京都から東京に移り、洋装、洋食器など皇室の日々の暮らしは、今までとは大きく変わりました。様々な美術品やドレス、調度品が雅やかで素晴らしいです。伝統のある工芸などの技術はいつまでも残ってほしいです。錚々たるメンバーが帝室技芸員に名を連ねています。2018年学習院大学史料館などを巡回する企画展の図録。2021/05/07
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- 和書
- 笑う家事には福来る