内容説明
世界が賛美する和菓子の芸術。七十二候という季節の美を和菓子にこめた、日本人の技と感性を世界に伝える一冊。「情熱大陸」でも脚光を浴びた、当代随一の和菓子職人による初の作品集、新装復刊!
目次
一幸庵店主 水上力
季節について
菓子 1候から72候
茶の味と菓子について
見立てと写しについて
用語解説
著者等紹介
水上力[ミズカミチカラ]
一幸庵店主。1948年東京生まれ。京都、名古屋での修行を経て1977年に「一幸庵」を創業。「エコール・ヴァローナ東京」や「ジャン・シャルル・ロシュー」など大手メーカーやショコラティエとコラボ、イタリアの食の展示会「イデンティタ・ゴローゼ」やトップパティシエが集まる「ルレ・デセール・インターナショナル」でのデモンストレーションなど、国境を越えて和菓子の魅力を伝えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
39
七十二候に合わせた和菓子に籠められた思想は、哲学だと感じた。この国の豊かな自然の移り変わりを感じとる感性と、それを「見立て」「写し」の思考が合いあまって、言葉にならない世界がある。そして、「余韻」の2文字。今、世界で欠けているものの一つに「余韻」があるのではと思う。そのひと時の時間に眼を向けることだと思うが、捨て去る流れが、あまりにも強い。そんなことを考えながら「余韻」に浸っている。2022/10/01
石油監査人
15
一幸庵は、東京の小石川にある和菓子店です。店主の水上氏は、ミラノやロサンゼルスで開催されたエキシビションや講演会に参加するなど、国際的にも知られた和菓子職人で、この本では、水上氏が季節を表す言葉の72候にあわせて作った72種類の和菓子を文章と写真で紹介しています。クローズアップで撮られた和菓子の写真は色彩豊かで芸術的で美しく、いずれも美味しそうです。また、日本語と英語、フランス語で書かれた解説文は、詩のようで印象的です。久しぶりに、抹茶を淹れて、季節を感じながら和菓子を食べたくなりました。2021/01/03
鯖
7
老舗の和菓子屋の季節の上生72品を集め、解説した本。「蚯蚓出」(みみずいずる)とか名前はすごいけど、パステルカラーの水色と白とピンクに透明な水玉が散っていたり、蕗冬華(ふきのはなさく)のねりきりはほろ苦さまでツンと鼻孔によみがえってきたり。見ているだけで楽しかった。2016/11/19
enjosam
1
とても感動しました2018/10/29