内容説明
十九世紀、ロシアの国民文化は黄金時代を迎えます。その歴史を語るうえで欠かせないのがキリスト教の伝来。十世紀半ばにキリスト教が伝わり聖書の翻訳とともに制作された写本にはロシア文化の根源とも言える華麗な装飾がふんだんに施されているのです。本書は十~十六世紀の長きにわたる写本装飾を一挙にたどる文様集。約九〇〇点の図版から東洋と西洋の異文化が混ざり合い変化を遂げていく装飾の軌跡が見てとれます。キリスト教文化、ケルトやゲルマンなどの古文化、中央アジアの民族的文化などあらゆる文化の出会いが生み出した多彩な文様の数々をお楽しみください。
目次
ロシアの装飾ルネサンス
図版(10世紀;11世紀;12世紀;13世紀;14世紀;15世紀;16世紀)
ロシア写本の歴史における重要資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あらたま
3
ロシアにこんなにケルティックな時期あったんだ、という。年代順に並んでるんで素朴から洗練というか、変わっていくのがダイレクト。2015/08/09
パンプキン
0
資料2017/01/02
さつまおごじょ
0
装飾写本好き、文様好き、色好きの肩をたたいて無言で差し出したい。ロシア、その土地柄から、西欧的でケルト的でアジア的でもある面白さ。ああ美しい。わたしにもこんなものが描けたら。2014/04/18
ききき
0
10世紀から16世紀にかけてのロシアでのビザンチン様式のが世紀別に羅列されている。巻末の写本とその時のデザイン様式についての解説が面白い。少ししかないけど...2013/05/05
ロバーツ
0
本書編集当時はウクライナもロシアも同様に見ている。ここ数年の変容に心が痛む。2023/09/10