内容説明
1950年代から写真を撮り始め、2000年にその生涯を閉じたマリオ・ジャコメッリは世界を代表する写真家の一人である。本書では、セニガッリアの海辺で撮られた最初の写真から「死がやって来ておまえの目を奪うだろう」「ルルド」「スカンノ」「男、女、愛」「私にはこの顔を撫でてくれる手がない」「自然についての認識」などの名高いシリーズ、「新しい移民たちの歌」「雪の劇場」「シルヴィアへ」「私は誰でもない!」「夜は心を洗う」などの詩の数々に捧げられたシリーズ、そして最晩年の未発表作品まで、およそ100点余の作品を網羅。7名の識者による評論、子息による詳細な年譜、作家自身が望んだ配列に従った“写真シリーズ”、さらには制作にインスピレーションを与えた詩6篇を含む決定版。
目次
マリオ・ジャコメッリもしくは1925年生まれの若者と1968年生まれの息子の思い出(シモーネ・ジャコメッリ)
評論、写真
身体としての風景(ロベルタ・ヴァルトルタ)
ジャコメッリのリアリズム(パオロ・モレッロ)
ひとに寄り添って―あるいは生と死の境の世界(クリスチャン・コジョル)
“簡素こそ豊饒”な世界のなかで(アリステア・クロフォード)
現実とその痕跡(フェルディナンド・シャンナ)
詩(そして哲学)としての写真(ゴッフレード・フォーフィ)
カオスからカオスへ(アレッサンドラ・マウロ)
著者等紹介
ジャコメッリ,マリオ[ジャコメッリ,マリオ] [Giacomelli,Mario]
1925年イタリア北東部のセニガッリア生まれ。13歳の時に印刷所で働き始める。1953年にカメラを買って最初の写真「上陸」を撮る。以来、アマチュア写真家の道を選び、濃密な写真シリーズの創造に心血を注ぐ。ホスピスの生活、風景、スカンノ、農民の世界のシリーズである。1954年には写真家集団Misaの、1956年にはLa Bussolaの一員となる。1955年から評価され始め、国内外で展覧会に出品するようになる。作品は世界中の公的機関およびプライベート・コレクションになっている。2000年セニガッリアにて死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koki Miyachi
Bartleby
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