秘密の知識―巨匠も用いた知られざる技術の解明

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秘密の知識―巨匠も用いた知られざる技術の解明

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  • サイズ A4変判/ページ数 266p/高さ 31cm
  • 商品コード 9784861520839
  • NDC分類 723
  • Cコード C0070

内容説明

西洋絵画における巨匠たちの作品制作に鏡やレンズがいかに用いられたか。

目次

introduction
the visual evidence
the textual evidence
bibliography
list of illustrations
acknowledgments

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

41
2006年刊。西洋絵画を15世紀の短期間で精緻化・モダン化したのは光学機器(主に鏡とレンズ)とする仮説の論証本。著者は多くの絵から光学機器由来の痕跡を探す。コラージュ的構成、不自然な圧縮・伸長、強い照明などは確かに主張通り。短期間での変化も裏付けと言えそうだ。道具がダメな訳ではない。画家が生身の職人である以上、膨大な手間と時間を減らせる道具を、使わない方が不自然と著者は言う。コンパス同様、当たり前の道具になっていたと思われる。論証は半分しか理解できなかったが、大型本のお陰で拡大画像の美しさは満喫できた。2024/03/10

おおにし

20
中世のある時期から西洋絵画にまるで写真のような細密画が登場したが、この背景にはホックニーがいうように画家が光学機器を利用した可能性がある。状況証拠しかなくホックニーの仮説を実証することはできないが、光学機器を使用してカラヴァッジョが描いたという精密なリンゴの絵と、セザンヌが描いた「ぎこちない」リンゴの絵を離れたところから比較すると、セザンヌのリンゴの方がよりリアルに見えてきた。印象派は自分の2つの眼で見て描くという原点回帰の潮流だったのだと理解した。ホックニーすごい!2023/09/09

ULTRA LUCKY SEVEN

2
西洋美術を根底から揺さぶったテレビシリーズの書籍版。名画家もカメラオブスキュアを使っていた。。けれど、それでも素晴らしい絵をつくることを個性というのだ。とホックニーは言います。けっして機械を使うことは卑怯なことではなく、本当に人生を絵に捧げるために必要なことだと。2011/10/09

ろくしたん

1
久々の美術本。オランダ絵画など。自分の美術史感に似ているところがあった。2024/01/12

Tetsuharu Hanazaki

1
「写真のような絵画」の秘密が明かされる一冊。 この一冊を読んだ後、オールドマスターを鑑賞する目が無意識に変わってしまいます。 なお、カメラの映像をなぞっても「写真のような絵画」は描けません。「カメラ」をなぞるのは人間の手です。写真を発明したタルボットがカメラをなぞった味のある風景画を見て、、 だからこそ、写真を発明したいという衝動に襲われたのではないか。 そう、イノベーションとは、自分の専門分野の外から生まれるのかもしれません。2020/11/28

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