内容説明
平家による支配が磐石なものとなりつつある京の都。その程近くにある鞍馬から、衰退の一途を辿る源氏の再興を夢に、ひとりの少年が旅立つ。後の源義経、現・遮那王、14歳春のことであった―。妙なる笛の調べが京の女を夜へと誘う。引き締まった肉体に母親譲りの見目麗しき美貌。時の天皇の乳母より手ほどきを受けた性技の数々を駆使し、遮那王は己が夢に向けひたすらに邁進する。諸説ある源義経の鮮烈な生き様を独自の視点で描いた意欲作。
著者等紹介
名村烈[ナムラレツ]
昭和41年静岡県生まれの東京育ち。『屍魔の襲う夜』(大陸書房刊)で作家デビュー。その後、ホラー小説を発表して活躍したが、長期入院のため断筆。最近になって復活
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