内容説明
駒組みの基本、急戦に対する備え方、駒がぶつかってからのさばき方、ペースをにぎってからの攻め倒し方―全部学べます。急所の筋はもちろん、攻めのリズムや微妙な感覚がつかめます。軽やかなフットワーク、細かな手作りが身につきます。昭和の将棋に学びます。「升田の名角」も現代によみがえる!攻め手筋満載!攻めが見えなくて困ることがなくなります。わかりやすい一問一答形式で、要所要所で自分の頭で考えることができます。
目次
第1章 棒金(基本図までの駒組み;引き飛車から角交換 ほか)
第2章 袖飛車急戦(袖飛車急戦の基本;基礎トレーニング ほか)
第3章 早石田(早石田の基本(平成版)
升田式石田流に学びたい ほか)
第4章 4手目角交換(四間飛車のように;早石田のように ほか)
著者等紹介
戸辺誠[トベマコト]
1986年8月、神奈川県横浜市生まれ。1998年9月、6級で加瀬純一七段門。2006年10月四段、09年3月五段、10年2月六段。09年、将棋大賞新人賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hk
17
後半部の升田式石田流にまつわるパートを熟読。膠着した局面を▲9六角あるいは▲6七角で打破する順にはあらためて感服しかり。さすがは「名人の上」とうそぶいた升田幸三が手塩にかけて育んだマル秘戦法だ。一筋縄では受け切れまい。飛車を中段で滑らせて相手陣を攪乱し、隙が出来たならば嵩にかかって畳みかける。居飛車側がガッシリと力で抑え込むか?はたまた振り飛車側が技巧でサラリと捌くか?力と技の丁々発止のやり取りは見応え充分、学び甲斐は十二分。時に軽く、時に重たく、硬軟織り交ぜた攻めの数珠つなぎを是非ともモノにしたい。2017/12/03
hk
15
「棒金と袖飛車急戦は忘れたころにやってくる」 現代将棋では堅い囲いが好まれるため急戦は下火になっている。だが、いやだからこそ、唐突に棒金や袖飛車急戦を仕掛けられた時にアタフタしてしまいがちだ。そんな一知半解の状況で、筋金入りの棒金使いや袖飛車の名手に遭遇すればひとたまりもない。このように頻度こそ多くないが、急戦に対する対応策を検討するのにもってこいなのが本書。定期的にチェックして急戦対策も万全にしたいものだ。2017/12/26
hk
12
「進歩的M男と年増S女の攻防を描いた一大スぺクタル」である。どういうことか?一般読者に解るよう説明しよう。本書は石田流三間飛車vs居飛車急戦という、捌くか抑え込まれるかの二者択一、アメリカンな攻防について要点を絞って解説している。石田流とは虎の子である飛車をわざわざ浮いて虐められにいくという筋金入りのマゾ戦法だ。他方、棒金ないし袖飛車による居飛車急戦は、いにしえより伝わる瑞穂の国の嗜虐戦法である。この両者がぶつかれば勢い石田流側が顔面騎乗寸前にまで追い込まれるのは必定。だがそこからがこの将棋の醍醐味だ。2017/10/26
スパイク
8
駒の密集している石田流は、ちょっとの違いを見抜けるようになるに経験が要りそう。何周することになるやら。攻めの手筋が豊富だ。/やや難しい。初学者対象ではない。同じ系列の藤井本では定跡外れの変化に2頁くらい使っていそうな所も、1行で済まされている。1頁で7手~11手くらいか。そんなに進めるなら普通の定跡本でいいかも。2冊に分けるのが良かったのではないか。2022/11/22
こまごめ
4
とりあえずサラッと一周。兎に角攻め筋の宝庫ですがなかなか難しいです。実戦と絡めて覚えていくのが良いかと思われます。2021/07/04