内容説明
佐川幹は老舗和菓子店『緑風堂』の次男。家は継がずに茶道を教えていたが、諸々の事情で店の経営をすることに。そんな時、不動産会社の社員・西脇篤史が土地の売却を求めて訪ねて来た。幹に売却の意志は無かったが、西脇とは何度でも会いたいと思うようになっていた。自分が男しか愛せないと気付いて以来、人を好きになることから逃げていた幹にとって、それは初めての経験で―。
著者等紹介
剛しいら[ゴウシイラ]
東京都出身・千葉県在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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リリー
9
面白かった♪不動産会社のやり手営業マン西脇×茶道で身を立てていたが、兄の失踪により急遽実家の老舗和菓子屋で若社長になった幹。老舗といいつつ経営の傾いている和菓子屋の奮闘ぶり、その広大な土地を買い取ろうと画策する攻のこすっからい営業ぶりが見ててハラハラしました。抹茶と和菓子の関係になぞらえて、人生の苦味と甘みのバランスをとくくだりが良かった。けどこの攻、少しムカつくのでもうちょっとギャフンと言わせてほしかった!笑2015/05/09
うにすけ
8
作家買いです。もう少し展開があるのかなと思ったら終ってしまうのかぁ。そこから良いほうへ向かうのだろうなと読了。お家が和菓子屋さんで自身は茶道のお人なので、美味しそうでたまりません。西脇さんがもっと非道かと思ったらそうでもなく、兄のほうが天然だけど悪めな人だし、お家元もネットリ執着だしで分散されてしまっているのでぼんやりとした印象かも。2015/06/15
りんご☆
3
ある程度想像2014/11/24
りり
3
あれ、これでおしまい?とは思いましたが、唐突とは感じませんでした。余白があって未来を想像させる最後でした。しいらさんの良くも悪くもドライな作風が作品的には上手くはまっているのでは。しかし物足りない人も多いかと。リアリズムとフィクション(BL)との混ぜ具合が、私の納得の範囲です。(あえて好みの範囲とは書きませんが、、、。)続編があったらこのドライ感がなくなって、ありきたりなBLになってしまうだろうしなー。2014/09/08
スピカ
2
続編があるの?というくらい、消化不良だった〜。経営不振な和菓子屋の次男坊と、その土地の売却を持ち掛ける不動産屋の、DT受けにノンケ攻めのお話。“男の裸が恥ずかしくて海に行けない”という(笑)純情受けが可愛かったし、DTを卒業し何事も前向きに考えられるようになった成長面も楽しかったのですが…和菓子屋の復興とか、息子が弟子になって再会した職人さんとか、嫁入り道具を使ったお茶会とか、兄×有蔵?とか…そっちのほうが気になる〜!2人の恋以外は何ひとつ決着がつかず宙ぶらりん…きれいに畳めないなら、風呂敷広げないで〜!2010/12/23
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