内容説明
「脳に内在する神」の発見。脳の働きと宗教活動の結びつきをやさしく解明。「神」の起源は、脳内の神経回路にある。神経学者、神経内科医として日米両国で、脳の高次機能障害の診療に活躍してきた著者の、長年の体験と研究の成果。宗教とは?神とは?宗教に関わる悲劇と紛争が後を絶たない現実を前に、今、宗教の起源を脳内の神経回路にとらえ、その原点に光をあてる。混迷する現代の宗教に対し、神経科学に基づく「宗教改革」の可能性を問う。
目次
プロローグ 問題提起―宗教の起源を求めて
第1部 脳の中に宗教を求めて(宗教体験に関連した脳の構造と機能;脳の働きを調べる方法;神の存在と人間の認知―歴史的考察 ほか)
第2部 宗教の中に脳の働きを求めて(宗教の歴史的起源とその進化;心に内在する神の概念;人の本性の中に宿る「善」の思想 ほか)
第3部 脳内神経回路に内在する神―神経学的神論(神経学的神論による宗教の理解;神経学的神論から見た宗教の形成過程;「内なる神」と「外なる神」との葛藤 ほか)
エピローグ 「内なる神」を最愛の友として
著者等紹介
村本治[ムラモトオサム]
1948年東京都杉並区に生まれる。1974年東京大学医学部医学科卒業、国立神経精神センター研究員、筑波大学神経内科学講師、アルバートアインシュタイン医科大学神経科学助教授を経て、1991年よりカイザーパーマネンテ・米国北西地域神経内科医長として現在に至る。1996年よりカイザーパーマネンテ医療倫理評議委員会と終末医療ワークグループの委員も勤める。専門分野は臨床神経内科学、神経心理学、医療倫理、宗教と医療倫理との関係、終末医療、尊厳死の問題。医学博士。アメリカ精神神経医学専門医委員会認定医。アメリカ・オレゴン州・ポートランド市在住
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