神の神経学―脳に宗教の起源を求めて

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861280139
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0014

内容説明

「脳に内在する神」の発見。脳の働きと宗教活動の結びつきをやさしく解明。「神」の起源は、脳内の神経回路にある。神経学者、神経内科医として日米両国で、脳の高次機能障害の診療に活躍してきた著者の、長年の体験と研究の成果。宗教とは?神とは?宗教に関わる悲劇と紛争が後を絶たない現実を前に、今、宗教の起源を脳内の神経回路にとらえ、その原点に光をあてる。混迷する現代の宗教に対し、神経科学に基づく「宗教改革」の可能性を問う。

目次

プロローグ 問題提起―宗教の起源を求めて
第1部 脳の中に宗教を求めて(宗教体験に関連した脳の構造と機能;脳の働きを調べる方法;神の存在と人間の認知―歴史的考察 ほか)
第2部 宗教の中に脳の働きを求めて(宗教の歴史的起源とその進化;心に内在する神の概念;人の本性の中に宿る「善」の思想 ほか)
第3部 脳内神経回路に内在する神―神経学的神論(神経学的神論による宗教の理解;神経学的神論から見た宗教の形成過程;「内なる神」と「外なる神」との葛藤 ほか)
エピローグ 「内なる神」を最愛の友として

著者等紹介

村本治[ムラモトオサム]
1948年東京都杉並区に生まれる。1974年東京大学医学部医学科卒業、国立神経精神センター研究員、筑波大学神経内科学講師、アルバートアインシュタイン医科大学神経科学助教授を経て、1991年よりカイザーパーマネンテ・米国北西地域神経内科医長として現在に至る。1996年よりカイザーパーマネンテ医療倫理評議委員会と終末医療ワークグループの委員も勤める。専門分野は臨床神経内科学、神経心理学、医療倫理、宗教と医療倫理との関係、終末医療、尊厳死の問題。医学博士。アメリカ精神神経医学専門医委員会認定医。アメリカ・オレゴン州・ポートランド市在住
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

8
脳神経科学の知見から宗教を考える、という意味では標準的かつオーソドックスな本。脳のどの連合野が宗教活動のどれと結び付いているか、という考察がまんべんなく行き届いている。類書と違うのは、脳から宗教だけではなく、宗教の方から脳を考えるパートがあること。そこから、脳に内在する良心の審級者としての神という概念を提案している。ただ、後半の図式がちょっと通俗的で粗かったのは残念。内なる神ってのも脳科学と進化心理学を参照してるけど斬新かなあ。よくある話じゃないの。大澤真幸の本と相性がいいかもしれない2012/01/23

Yukicks

2
脳にある神を認識する回路、そこから見える歴史的な宗教観・・・。外なる神の抗争が続いている今、内なる神を見つめることで克服できるのではと著者は問いかかる。それには人間の元型である脳を知る必要があるのだ。宗教者・不可知論者・無神論者が互いに語り合う「コトバ」を与えた本。2011/02/06

よた与太郎

0
「外なる神」「内なる神」という考え方には非常に納得がいった。そしてこれからの時代、「内なる神」をもっと大事にしていく世界になるだろう、というのも同意。2014/06/14

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