内容説明
本書は、住民の手記を取り入れながら、村落祭祀とともにあった、くらしの情景に焦点を向ける。民俗医療は、悪石島のみならず鹿児島県内で収録した情報を入れて論じる。著者は民俗医療の現象は、現代医療と民間医療が補完関係にある医療システム、一つの文化システムであると見る。
目次
第1部 くらしの記憶(生活の情景;漁;季節の楽しみ;耕作作物と食;小中学校と上原伊世吉先生;米軍政下の七島灘海域で起きた事件)
第2部 歴史の垣間見(七島正月(親霊祭り)先祖船航行の語りと七島衆船団編成
護摩札資料等にみる七島(トカラ列島)の修験道文化)
第3部 民俗医療(七島で発生した伝染病と流入・蔓延防止手段;伝統的に行われていた治療対処行動;現代(近代)医療の受容過程
鹿児島県内他地域における伝統的治療対処行動)
著者等紹介
渡山恵子[ワタリヤマケイコ]
1953年、鹿児島県悪石島生まれ。鹿児島県立病院在職中に慶応義塾大学文学部卒業(通信教育課程)、放送大学大学院修士課程修了。所属学会:日本民俗学会、鹿児島民俗学会、鹿児島民具学会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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