内容説明
日本の特別天然記念物、神秘の森に棲む。奥深い森に棲み、また夜行性のため、謎に包まれていたアミマノクロウサギの暮らしぶり。本書は、繁殖、乳ねだり、授乳、父ウサギの育児参加、放尿、マーキング、鳴き声発しなど、著者が初めて撮影に成功した写真の数々で構成する。
目次
プロローグ
アマミノクロウサギに双子誕生
アマミノクロウサギを育む森
アマミノクロウサギの親子
アマミノクロウサギの採食
アマミノクロウサギを育む森
アマミノクロウサギの土穴での繁殖
アマミノクロウサギの暮らしぶり
著者等紹介
勝廣光[カツヒロミツ]
1947年、奄美大島笠利町に生まれ。高校卒業後上京し、写真関係の仕事に従事。1984年、奄美大島に帰島。島嶼ならではの動植物の撮影に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
52
世界でも奄美大島、徳之島だけに住む耳の短い固有種のウサギで、国の特別天然記念物(昭和38年)。アマミノクロウサギのペアに生まれた双子の子育てにスポットを当てて、生態などに触れている。生態はまだまだ不明の部分もあるが、奄美特有の他の生き物との共存するための行動(巣など)などが興味深い。アマミノクロウサギは何度見ても可愛い。2019/08/26
花林糖
14
(図書館本/購入)図書館の特設棚で一目ぼれ。奄美大島、徳之島の固有種で、国の特別天然記念物のアマミノクロウサギの180日間の記録。アマミノクロウサギがとにかく可愛らしい。奄美の美しい自然とクロウサギに癒されました。が、後半にまさかのハブ登場でちょっとビビりました。2020/02/09
tomatobook
7
アマミノクロウサギは奄美大島、徳之島の固有種で、国の特別天然記念物。夜行性で個体数も少ないのでこうして写真で見られるのは貴重。双子の子ウサギを追いかけて180日。ルリカケスや固有種の植物も多く掲載。著者は奄美市笠利町出身のカメラマン。2019/11/20
の
3
奄美大島に分布する国の特別天然記念物アマミノクロウサギの暮らしぶりを写真でつづる本。原始的なウサギで、山奥に棲み、もともと個体数が少なく、しかも夜行性であるために、生態については謎に包まれていた。アマミノクロウサギのある夫婦が、地面に掘った穴で生まれた双子の子育て、夜間の餌探し、縄張りを防衛したり、ハブなどの外敵と対峙したりする日々の写真は、他のウサギ類と形態的に大きく異なり、多くの情報がひとつひとつの生態写真には込められている。彼らを取り巻く外来捕食動物や人為的な環境破壊は生態系を維持できるのだろうか。2019/06/18
Kouhei Higuchi
1
今まで知らなかった行動がわかる生態の貴重な記録でもありますが、読んでいて楽しくほほえましくもあります。森の生き物たちの息づかいが聞こえてきそう!2019/03/03