- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 文化・民俗
- > 文化・民俗事情(日本)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志村真幸
3
著者は、虎屋の菓子資料室・虎屋文庫に勤務する人物。 本書は、幕末に薩摩から奄美に流され、5年を過ごした名越左源太の日記から、食文化と菓子についての記述を抜き出した内容だ。細かく丁寧に拾い上げられており、また可能な限り詳しく、その正体や調理法、素材などに迫ろうとしている。 労作であり、奄美、菓子、食文化のいずれに関心のある読者も満足させるだろう。 とくに菓子が重点的に扱われている。椎の実の蒸し菓子とか、とても美味しそうだ。2025/01/28
カステイラ
1
名越左源太の存在はかねてより知ってはいたが、本書を読んで左源太という人間は、大工や絵描きや教師もできる能力の高さ、貰い物や薬を分け与える人間性の豊かさ、見聞きしたものをつぶさに記録する好奇心の強さのある人間だと知り改めて感心した。砂糖を使った菓子が頻繁に出てくるのは意外だった。多少の危険は冒しても先祖のために砂糖を使おうという気持ちがあったのだろう。2018/11/28
pitch
1
武士の日記から奄美の食生活を推察するという本ですが、日記が原文でなく意訳してあるのが親切。とても読みやすかったです。2010/06/14