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内容説明
好きな人がいた。たぶん、相手も同じくらい自分のことを好きな筈だった。律は消えてしまった同級生を忘れられずにいる。笑顔を演じる優等生、葛水久弥。綺麗な仮面を脱いで自分に見せてくれる、欲のある素顔が愛しかった。平凡な律を必要としてくれている感じが嬉しかった。手首を結んで、少しだけ身体も重ね合った。けれど、久弥は高校2年生の夏、唐突にいなくなった。あれから6年、同窓会の報せに彼の名前を見るまで、律の時間はとまってしまっていた。再会を果たす律だけれど、久弥の気持ちがどこにあるのか、わからないままで―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たべもも
30
★★★☆☆。同級生再会モノ。高校の頃に突然姿を消した元カレと同窓会で再会。複雑な家庭の攻めの繊細さを優しく受け止める受け。確かに少し大人になってから受け止められる事ってありますよね。攻めの繊細さは凄く伝わってきましたが、私の好みではないかな。新しい生活が始まって、二人で生きる喜びをこれからたくさん知って欲しいです。2015/08/28
きょん
19
好きだからこそいったん手に入れて失う事が怖いという、ある意味本末転倒なんだけど何処か説得されちゃう攻めの理屈をどう覆すのかとハラハラしながら読んでましたが受けちゃんの頑張りで無事幸せENDになってましたね。こういうう攻タイプは今後もすぐ不安になって面倒くさいだろうけど、頑張って支えて欲しいなあ。2015/09/19
nono
13
BL。高校時代の同級生の再会もの。天涯孤独な久弥は、天真爛漫な律との絆が欲しくて、でも怖がる気持ちが痛い程伝わってきます。チャコには泣かされましたよ、本当に。でも此の儘狭い世界で満足せずに一歩踏み出して欲しいものです。まずは律の家族から絆を結んで欲しいなぁ。2016/06/27
マシュ
12
ブックパス。再会モノ。高校生の時に気持ちを寄せ合ってキスまでしたのに突然いなくなってしまった同級生・久弥。律は大学卒業後就職したけど失敗してバイト中。律には人に言えない性癖が身に付いてしまっていたのが、タイトルにも表紙にもあるけど、手首を紐であとが残るぐらい縛る事。読んでて、ずっと二人がそれぞれ抱えている現実的な問題と漠然とした人生への不安が終始漂い、その不安を互いに補填し合う物語。律が最初の雰囲気と違って結構はっきりしている性格なのがビックリ。自分の20代のグルグルを思い出させる雰囲気あるBLだった。2018/05/31
烏
12
面白かった。久弥の抱える闇が濃すぎて息が詰まりそうだった。手にしてしまったら、一緒にいたら、いつかくる別れのときが辛いから…だったらいっそのこと離れてしまった方がいい…律が生きててくれればいいそんな考えの終着点が寂しい。律と離れることは決して本望じゃないけど高校生の久弥にはどうすることもできず黙って去るって選択した辛さ。律が久弥を諦めないで手を離さないで俺の人生全部あげるって言い切った瞬間胸がはち切れそうだった。律と久弥とチャコが目には見えない糸でぐるぐる巻きになってずーっと笑顔で一緒にいられますよーに。2017/11/16




