内容説明
20世紀に「禅」を優れた英語表現で世界に紹介し、東洋の英知として西欧知識人に深い影響を与えてきた仏教思想家鈴木大拙が、戦前、英国で出版し、今日まで海外で最も広く読まれてきた禅の入門書。英文原文と日本語訳を同時収録した初の出版。
目次
第1章 緒論
第2章 禅とは何か
第3章 禅は虚無主義か
第4章 禅の没論理性
第5章 大肯定の禅
第6章 禅の日常性
第7章 悟り―新見地の獲得
第8章 公案
第9章 禅堂と雲水の生活
著者等紹介
鈴木大拙[スズキダイセツ]
明治3年金沢に生れる。同24年上京後、円覚寺の今北洪川、釈宗演について参禅。翌年東大選科に入る。27歳でアメリカに渡る。この頃より仏教関係の著作を英訳刊行。大正10年、「終生無二の友」西田幾多郎の勧めで大谷大学教授となる。昭和11年ロンドンでの世界信仰大会に日本代表として出席。この時以来欧米諸国で講演。戦後はオックスフォード、コロムビア、ハーバード大学等で仏教哲学を講じた。24年文化勲章。41年96歳で没す。『禅と日本文化』をはじめとするその著作は、E・フロム、A・インビー等多くの西欧知識人にも影響を与えた
坂本弘[サカモトヒロシ]
大正2年京都生まれ。大谷大学文学研究科修了の後、昭和16年哲学研究室助手。29年同大教授。文学部長などを経て54年退職。同大名誉教授。専攻は宗教学
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