内容説明
スペイン植民地支配に抵抗する16世紀ペルーのインディオの宗教運動とされている「踊る病」タキ・オンコイ。これが鉱山労働における水銀中毒に由来するものであったとする「タキ・オンコイ水銀中毒説」を、歴史学、医療人類学、環境化学、宗教学の立場から検証する。
目次
第1章 人類の宗教史における水銀とシャーマニズム―タキ・オンコイを理解するための序論
第2章 スペイン帝国下のアルマデン水銀鉱山―その歴史と水銀中毒
第3章 「囲いに入れられた神」と「赤く顔を塗られた神」
第4章 一六世紀ペルーにおけるタキ・オンコイと水銀
第5章 タキ・オンコイにおける人体への水銀汚染をどうとらえるのか
第6章 タキ・オンコイ、憑依、ハサミ踊り
第7章 タキ・オンコイから鉱山の悪魔まで―その社会的アプローチ
第8章 アンデスの創造力における「収奪」のイメージ―タキ・オンコイとピシュタコ及びコンパクタード
著者等紹介
谷口智子[タニグチトモコ]
愛知県立大学外国語学部教授。専門は宗教学、ラテンアメリカ地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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