内容説明
多種多様な人物との出会いから生まれた交響、共鳴、あるいは摩擦が、やがて〓外の豊かな創造への道程を切り開くことになる。創造の現在へ。
目次
愕堂・魯庵・紅葉と〓外の交響―〓外宛書簡に見る出会いのドラマ
文学者〓外の出発―「小説論」発表の意図をめぐって
〓外、初期文学評論活動の一側面
「文学と自然」論争における〓外―「「文学ト自然」ヲ読ム」の残した課題
「明治二十二年批評家の詩眼」における〓外と忍月
〓外・逍遥対立の淵源
〓外と廃娼問題
森〓外と久米桂一郎―学問と芸術の交響
森〓外初期の文体意識
「舞姫」における文語文体再生の背景
〈合評〉という名のドラマ―「三人冗語」「雲中語」の〓外
小倉時代、〓外の一面
明治文学における〈浦島説話〉の再生―露伴、逍遙、〓外を中心に
明治四十二年、〓外の一面―小説の方法への模索
金井湛の〈詞〉意識―「ヰタ・セクスアリス」論のために
「青年」論―構造上の破綻をめぐって
「高瀬舟」を読む―庄兵衛の眼差しが捉えたもの
【資料翻刻】「護持院原の敵討」森〓外自筆原稿