内容説明
時代・地域を越えた軌跡をたどる。聖ヤコブ崇敬はいかに生成され、いかに各地へと伝わったのか。中世イベリア半島での始まりから植民地期ラテンアメリカに至るまでの聖ヤコブ崇敬の歴史的展開を、聖人の図像やサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼もふまえながら、ひとつの流れの中で描き出す。
目次
序章 聖ヤコブ崇敬をめぐる歴史的文脈と本書のアプローチ
第1章 スペインにおける聖ヤコブ崇敬およびサンティアゴ巡礼の始まり
第2章 サンティアゴ巡礼の最盛期―聖ヤコブの騎士化とその影響
第3章 後期中世におけるカスティーリャ王権と「サンティアゴ政策」の衰退
第4章 ヌエバ・エスパーニャのサンティアゴ崇敬におけるカスティーリャ貴族同盟の役割
第5章 メキシコ征服と聖ヤコブ―クロニカにおける聖ヤコブ出現の記述を中心に
第6章 メキシコ先住民にとっての聖ヤコブ崇敬―征服以降の受容の実態をめぐって
著者等紹介
田辺加恵[タナベカエ]
立命館大学経済学部教授。スペイン中世史
大原志麻[オオハラシマ]
静岡大学人文社会科学部教授。西洋中世史
井上幸孝[イノウエユキタカ]
専修大学国際コミュニケーション学部教授。メキシコ史・メソアメリカ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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