内容説明
「現代社会における民俗研究の意義」「仏教民俗研究の新視角」「“モノ”語り―民具・地域博物館・文化創生」「民俗比較と国際常民文化研究」の4分野、42編の論稿から成る、佐野賢治古稀・神奈川大学退職記念論集。
目次
1 現代社会における民俗研究の意義(住民・地域社会による民俗学知識の自主的利用―「主体化」の理論と総合的現代民俗学の可能性(フレデリック・ルシーニュ)
過疎・高齢化地域に住み続ける生活像の形成―新潟県十日町市松代・松之山地域の出稼ぎ者を事例に(渡部鮎美) ほか)
2 仏教民俗研究の新視角(“福田”考序説―日本的仏教受容の一側面(佐野賢治)
現在の鎌倉地域における妙見―民俗学的視点から(小村純江) ほか)
3 “モノ”語り―民具・地域博物館・文化創生(会津鋸の生産と流通―鋸鍛冶と金物卸商の近現代(内山大介)
東北地方の木地製作用手引ろくろ―ユニークな構造の背景を探る(小椋裕樹) ほか)
4 民俗比較と国際常民文化研究(薩摩の石敢當の中国伝来の可能性―倭寇や唐人町を中心に(蒋/明超)
「宗族再興」からみる中国少数民族の移住伝説と族譜―貴州省プイ族の事例を中心に(余/志清) ほか)
著者等紹介
佐野賢治[サノケンジ]
1950年静岡県生まれ。東京教育大学文学部、筑波大学歴史人類学研究科修了後、愛知大学・筑波大学教員を経て、神奈川大学歴史民俗資料学研究科教授、(公財)農村文化研究所長、日本民具学会長、野外文化教育学会副会長を務め、比較民俗研究会を主宰。日本学術会議連携会員、文化庁文化財専門委員、神奈川大学日本常民文化研究所長、日本ユネスコ協会連盟未来遺産委員会委員などを歴任。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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