内容説明
ボウルズにとって“移動”とは何であったのか、どのようにイスラーム圏のマグレブを表象したのか。越境する作家の魅力の根源を探る。
目次
第1部 移動するボウルズ(抑圧・空想・移動―フレッチャリズム、スプリング・フィールド、グリニッジ・ヴィレッジ;選択されたフランス;フランスからモロッコ―シュールレアリズムと民族誌学;イギリス植民地セイロンにおけるバーガー―「筌とプライヴェートな用向き」に見るセイロンの社会構造;なぜ、スレイドは医師か―『世界の真上で』と〈新しきもの〉)
第2部 ボウルズの北アフリカ表象(サハラ沙漠の移動―『シェルタリング・スカイ』の自伝性とポート夫婦をめぐって;二つの『シェルタリング・スカイ』と表象―「コロニアル・ロード・ナラティヴ」のセクシュアリティと人類学;「非読み書き能力」をめぐる魅力の探求;タンジールと民衆―「山上でのティー」と『雨は降るがままにせよ』;非人称的自己と他者―『雨は降るがままにせよ』におけるダイア)
第3部 モロッコのボウルズ(アマールの人形と近代性―『蜘蛛の家』のイスラーム表象;“近代化”に隠された“同性愛”―『蜘蛛の家』を読む;ボウルズとアルフレッド・チェスター;モハメド・ショークリ『パンのためだけに』を読む―ボウルズの“翻訳”と二一世紀英語文学の可能性;翻訳家としてのボウルズ――二一世紀の世界文学へ向けて)
著者等紹介
外山健二[トヤマケンジ]
山口大学人文学部准教授(アメリカ文学・英語文学)。筑波大学大学院博士課程修了。博士(文学)。常磐大学准教授を経て現職。筑波大学地中海・北アフリカ研究センター客員共同研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 日本の外国人政策の構想